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Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 10. Spedizione Punitiva ドン・カミッロ 第10話 懲罰的行動

久々の更新となる絶賛不人気記事、連続翻訳もの『ドン・カミッロ』シリーズ。 戦後まもないイタリアを舞台にした、新感覚おっさん宗教ファンタジー。愛国的共産主義市長ペッポーネと、わがまま短気品行下劣神父ドン・カミッロが繰り広げる、ひらがな四文字タ…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 9.RIVALITA

ドン・カミッロ 第九話:ライバル心 新感覚おっさん宗教ファンタジー。愛国的共産主義市長ペッポーネと、わがまま短気品行下劣神父ドン・カミッロが繰り広げる、ひらがな四文字タイトル系日常ドラマですよ! 女の子は出てきません。 * * * 大都市から左派…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 8.IL TESORO

保守反動的で乱暴ものの大男カトリック司祭ドン・カミッロと、元愛国的祖国解放ゲリラで現共産主義者の市長ペッポーネが仲良く喧嘩するシリーズです。おっさんしか出てきません。舞台はイタリアのポー川流域。頃は1950年代後半。詳細はこちらで。 ドン・カミ…

第七日 深夜課

先日、記事の中で『ソフィーの世界』を提案したけれど、個人的に、まおゆうの読者に強く手に取ることをお勧めしたい本のもう一冊、『薔薇の名前』を紹介しておきたい。イタリアの記号論者、ウンベルト・エーコ博士の記した、前世紀を代表することになろう傑…

過去は間違っていて今が正しいと誰が決めた

まおゆうは少なくとも、心をかき立てるという面で良い創作だった。あれだけの吸引力を持つ作品というものも、そうざらにはあり得ない。もちろん、各論において乱暴さを感じる点もあるけれど、良い物は良いものだ。 僕がまおゆうに関して二つの、直接言及した…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 7.INCENDIO DOLOSO

ドン・カミッロ 第七話:放火 町外れの古い家が突然燃え始めたのは、ある雨の夜だった。 それは毒蛇だらけであるとか、幽霊がうじゃうじゃいるであるとかで、街の住民は昼間でも近づくのを躊躇っていた、荒れ山の頂に長い間放置されていた古い砦である。不思…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 6.IN RISERVA

ドン・カミッロ 第六話:禁猟区にて ドン・カミッロは毎朝、教会の塔の有名なひび割れを測りに行くことを日課にしていたが、結果はいつも同じだった。割れ目は広がることもなければ、縮まることもなかった。業を煮やした彼はある日、寺男を役場に使わした。 …

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 5.SCUOLA SERALE

ドン・カミッロ 第五話:夜間学校 マントを羽織った男達の一団が、用心深く野原の道を進んでいた。闇は深かったが、彼らは土地の土くれから土くれに至るまでよく知っていたので、その足取りに不安はなかった。そうして街から半マイル離れた一軒家の裏手に辿…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 4.INSEGUIMENTO

ドン・カミッロ 第四話:追跡 ある日の説教の最中、地域背景についての段で、ドン・カミッロが”あの男”への悪口に少々脱線し過ぎた結果、鐘突き係がいったい誰なのかさえ忘れられていた教会の鐘にまつわる大惨事が起こった。 一人の呪われた魂が、鐘突き棒に…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 3.IL PROCLAMA

ドン・カミッロ 第三話:お触れ ある午後遅く、街の文具屋であり、二箱分の活字と1890年製のペダル式印刷機を持っている(そんなわけで彼の店舗には「印刷所」と看板が掲げられている)バルキーニ老が司祭館を訪れてきた。彼がドン・カミッロの書斎に少し留…

ドン・カミッロ英語版wiki適当訳

せっかく面白い作品なのに、日本語版wikiが無かったので、英語版wikiを適当に翻訳してみた。途中まで訳してイタリア語版を訳せば誤訳に指摘が入る可能性が減ったのにと思ったのは秘密。 ドン・カミッロ 概説 ドン・カミッロはジョヴァンニ・グアレスキによっ…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 2.BATTESIMO

ドン・カミッロ 第二話:洗礼 突然、一人の男と二人の女が教会に入ってきた。女の一人はペッポーネ、つまり社会主義者のリーダーの妻である。 階段の上から二段目に立ち、シードルで聖ヨセフの光背を磨いていたドン・カミッロは、振り向いて何の用かと尋ねた…

Guareschi, Don Camillo:MONDO PICCOLO 1.Peccato Confessato

ドン・カミッロ 第1話:告白された罪 ドン・カミッロはズケズケ物を言うたぐいの人物で、村に不潔なごたごたが——年取った財産家と若い女性の間で生じるような——が起こった時には、ミサの最中、初めはごく一般的に、品の良い説教をしていても、ある瞬間、つま…

ガストロノミーの歴史と文化 4章(最終章)

これまでの記事 ガストロノミーの歴史と文化 1章 ガストロノミーの歴史と文化 2章 ガストロノミーの歴史と文化 3章 4. L'UTIMO PERIODO 最終章、あるいは最新の時代 1860年代以降のイタリア・ガストロノミーの歴史は、大きな矛盾の兆候の下に展開される物語…

浄土宗、真宗、時宗の簡単な説明

221 :おさかなくわえた名無しさん:2008/09/07(日) 01:11:17 id:Oy8wBgQj »141 浄土真宗系のできかたって、いかにも日本的だと思うんだよなー。 仏教開祖のお釈迦様が、当時の日本の思想的エリートが導き出したこの結論を見たらモニタに茶を噴くのは間違い…

Intimoを読む4

解放 60年代初頭の時点では、依然多様な形態の、多様な素材による下着が存在していた。1965年に登場し、まもなくスカートや他の女性服に対する優位性を得たスラックスと共に、女性下着は著しく変化した。パンティが普及し、また腹部を押さえ、足を引き締める…

Recognition of more than *one* hypothesis

科学と宗教の区別がつかない人はいい加減どうにかしてくれhttp://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20081117/p2 科学は宗教とは違う、絶対とは言わない点で宗教と科学は異なるのだ、という言説は、まあ、言わんとするところは分かるのだけれど、どうも根本的に宗教に…

Intimoを読む3 新しい世紀に

1900年代初頭には、成人衣装に幼児化の動きが見られた。女性達はショーツの原型となる短い下履きを身につけた。下着の色はもはや白や黒に留まらず、むしろしばしばピンク色をしていた。ありし日のコルセットは全体的に素朴な姿を見せるようになる。ブラジャ…

Intimoを読む2 コルセット

「蜂にしか見えない」 これは1800年代にあらゆる女性の間で伝染した一種の狂気、すなわち「蜂のウェスト」の猛威についての、カルロ10世による証言である。1800年代から1900年代に跨る、快適さと圧迫という困難な関係のための改革により、コルセットは下着の…

Intimoを読む

女性用肌着の秘密:その夢から誘惑、生地から仕上げ、文化、モード、心理学に至るまで。 誘惑の道具、欲望の対象・・・・・・女性用下着の頂点は無限の秘密を含む。誰がそれを身につけるか、布地の魔術、仕立ての技術、あらゆる想像。 上着同様にモードの狂乱やTPO…

工藤直子詩集:てつがくのライオン

てつがくのライオン (フォア文庫)作者: 工藤直子,佐野洋子出版社/メーカー: 理論社発売日: 1988/01メディア: 新書 クリック: 17回この商品を含むブログ (5件) を見る ライオンは「てつがく」が気に入っている。かたつむりが、ライオンというのは獣の王で哲学…

ケンジ、ゆりしーの頭をよくしてあげてください

ゆりしーの例のビデオを見た。 落ちるところまで落ちたという感じである。雪歩を演じている時以外の彼女は知らないけれど、アイマス界隈にはまだ多くのファンがいるし、冬からの新展開、ライブへの登場も期待されてるのに。そろそろ頭冷やして欲しい。 そり…

アルカディアに我ありき

Et in Arcadia ego. /Et ego in Arcadia. arcadiaにすら、私はいる。/私もまた、arcadiaにかつていた。 最初にEt in Arcadia egoというラテン語があった。その意味は「アルカディアにもまた、私はいる」でしか、ラテン語の文法上ありえない。etはその直後の…

時は、取り返すことが出来るのですか。

少なくともね、アザラシの生態観察の文章読んで、アザラシについての知識を増やすのは、現代文の授業じゃないわよね。 そこにあるのは素材でしょう。素材を通して、何を伝えたいのか。読むのはそのためだもの。 >についてのプロットは三つ持っていた。まず書…

there should be time no longer.

わたしは、もうひとりの力づよい天使が、雲に包まれて天から降ってくるのを見た。頭には虹をいただき、顔は太陽のようで、足は火の柱のようであり、手にはひらかれた小さな巻物をもっていた。そして、右足で海を、左足で地を踏まえて、獅子がほえるような大…

O mihi proeteritos referat si Jupiter annos

「何だか・・・あーム・・・皆さんおっしゃったようですな、このわしのことを、今ね?」 バッフルス老人はニコリとして、言った。 「何にも、何にも。ただね、あなたがその静かな眠りからいつ醒めるんだろうなんて話してただけですよ」 「ううん・・・あーム…

スキップ

スキップ (新潮文庫)作者: 北村薫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/06/30メディア: 文庫購入: 15人 クリック: 257回この商品を含むブログ (219件) を見る 夏の一冊である。喜んで読書感想文が書きたくなる希有な一冊でもある。無茶苦茶面白い。読むべき…

おたく神学 三位一体と美少女ゲーム

中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)作者: 八木雄二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2000/12/01メディア: 新書 クリック: 16回この商品を含むブログ (18件) を見る 三位一体説について中世の神学者ヨハネス・ドゥンス…

 おたく学入門

オタク学入門作者: 岡田斗司夫出版社/メーカー: 太田出版発売日: 1996/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 47回この商品を含むブログ (49件) を見る「もし日本が地球上から消滅しても文化的に困る人は世界には誰もいない、ただしアニメとマンガについて…

 若女将は小学生

若おかみは小学生!〈PART7〉―花の湯温泉ストーリー (講談社青い鳥文庫)作者: 令丈ヒロ子,亜沙美出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/01/15メディア: 新書 クリック: 4回この商品を含むブログ (7件) を見る 「あたしが本当に好きな人って…?」 若おかみ おっ…