おた神

クレド

カトリックにもゆとり教育みたいな時代があって、各国語に翻訳された平易な文章でミサをあげようという流れの結果、他の国の典礼は言葉の問題でさっぱりわかんないという障害が発生した。ゆえに今教皇庁で復活が検討されている世界共通ラテン語ミサはどこの…

やさしい嘘の神、あるいはペトロのパンツについて

教皇。イエスの抽象的身体、聖なる普遍の教会、世界10億人を統べるカトリック組織の長であり、イエスから天国の鍵を与えられた地上における神の代理人である、ローマ司教座の主。その初代はキリスト直伝の弟子、新約聖書でも大活躍するペトロとされている。…

かんたんキリスト教のしくみ

キリスト教が旧約・新約の二冊の聖書を元にした宗教なのは有名です。例によって主観でごく乱暴にまとめると、前者は「猛烈に腹をたてた神さまが人間をバコバコ殴る」お話で、後者は「人間がそれなりに反省したっぽいので許してやっかー」というお話。 旧約の…

第七日 深夜課

先日、記事の中で『ソフィーの世界』を提案したけれど、個人的に、まおゆうの読者に強く手に取ることをお勧めしたい本のもう一冊、『薔薇の名前』を紹介しておきたい。イタリアの記号論者、ウンベルト・エーコ博士の記した、前世紀を代表することになろう傑…

信仰は理性的であれ(健全な精神よ健全な肉体にやどれかし的な意味で)

先日の『魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」』記事がそれなりに楽しんで貰えたようなので、言葉足らずだった部分を付け足しながら、キリスト教、特に僕がいくらかでも学んだことのあるカトリックの考え方を元にして、僕なりに補足してみよう…

「この我のものとなれ、勇者よ」に思う

魔王「この我のものとなれ、勇者よ」勇者「断る!」(訳あって目次に直リンク) http://maouyusya2828.web.fc2.com/menu.html 創作に出てくる「一神教を奉じる宗教団体」というのがしばしば狂信的に描かれるのはちょっと困った状態だと思う。もうちょっとマ…

キリスト教アレルギー患者にありがちな症状

「人類最大の敵」 - 書評 - 人類は「宗教」に勝てるか http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51160646.html を読んで、有名な人でもこの始末かとほとほと馬鹿らしくなったので。 ・「キリスト教は魔女裁判や十字軍など悪逆の限りを尽くしたから悪」 過…

『R.U.R.U.R』に思う(上)

R.U.R.U.R ル・ル・ル・ル このこのために、せめてきれいな星空を 初回版出版社/メーカー: light発売日: 2007/04/27メディア: DVD-ROM購入: 2人 クリック: 117回この商品を含むブログ (23件) を見る 人工知能を研究する元神学生に、電子回路は意志を持てるの…

顔と顔を合わせて

幼子だったとき、わたしは幼子のように話し、幼子のように思い、幼子のように考えていた。成人した今、幼子のことを棄てた。わたしたちは、今は、鏡におぼろに映ったものを見ている。だがそのときには、顔と顔を合わせて見ることになる。わたしは、今は一部…

工藤直子詩集:てつがくのライオン

てつがくのライオン (フォア文庫)作者: 工藤直子,佐野洋子出版社/メーカー: 理論社発売日: 1988/01メディア: 新書 クリック: 17回この商品を含むブログ (5件) を見る ライオンは「てつがく」が気に入っている。かたつむりが、ライオンというのは獣の王で哲学…

 [ai]

http://www.nicovideo.jp/watch/sm2697282 僕もこれ千早っぽく感じます。カバーしてくれないかな。良い歌ですよ。 イメージを広げてくれる歌は好きですね。 単調なビートに交差するシンセのさざ波みたいなのも素敵。 でもBADエンド臭い。

おたく神学 三位一体と美少女ゲーム

中世哲学への招待―「ヨーロッパ的思考」のはじまりを知るために (平凡社新書)作者: 八木雄二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2000/12/01メディア: 新書 クリック: 16回この商品を含むブログ (18件) を見る 三位一体説について中世の神学者ヨハネス・ドゥンス…

 ゴシック建築の装飾 Wikipediaより

ゴシック建築の達成は、中世スコラ哲学の理念、つまり神を中心とした秩序を反映したことにあると言える。中世の人々にとっては事物の全てに象徴的な意味があり、故に、ゴシック教会を彩る様々な装飾は、聖職者たちの世界に対する理解そのものであった。彼ら…

 教会としてのADV

良く構成されたノベルゲームは教会建築に似ていると思う。それは小さなエピソードから肝要なそれまで、その内部に複数の物語を同時に抱えているのだけれど、振り向けばいつも必ず中央にキリストがぶら下がっているのだ。 KANONなんかを思い起こして貰えれば…

 エロゲはなぜ神に近づくのか

萌え理論Blogさん 4/22付け「泣きゲにおける原罪としてのヒロイン」を読んで。http://d.hatena.ne.jp/sirouto2/20060422/p4

 おたく神学への道

何というか、おたく文化は十分な地点まで来たのではないかと思うのです。何のためにかと言えばつまり、それ自体が持つ、というよりむしろそれに我々が与えうる意味というものの価値をわざわざ考えるためにであって、それは結局のところおたく文化に対する存…

聖三位一体

三位一体の神秘。人間の知恵では悟り得なくても、神の啓示されたものであるから信じる真理を「信仰の奥義」といいます。『カトリック要理詳解』 完全な存在である神が自身に対して持つイメージは、それが完全であるためにそれ自体また完全に存在する。言い換…