Intimoを読む4

 解放

 

 60年代初頭の時点では、依然多様な形態の、多様な素材による下着が存在していた。1965年に登場し、まもなくスカートや他の女性服に対する優位性を得たスラックスと共に、女性下着は著しく変化した。パンティが普及し、また腹部を押さえ、足を引き締めることで女性のシルエットを男性のそれに近づける、太もも丈の半ズボン風ショーツ付きガードルは、68年から始まった男女の同一性研究に随伴した。女性下着は広く普及し、あるいは喧伝され、ある種の社会的プロモーションのシンボルともなった。フェミニズムのデモにおいては、ブラジャーが広場で燃やされた。女性達は下着からごてごてした装飾を捨て去ることを望み、そのことは彼女たちに自由を感じさせた。浅履きの流行がショーツの丈も引き下げ、また弾力性を一般化させた。ミニスカートがガーターベルトを駆逐し、1958年に発明されたパンストに道をあけた(とは言え、それが市場に現れるのは続く10年を待つ必要がある)。当初ヒッピー達が着用し、後にモードに取りあげられたマキシスカートの出現は、下着にはそれほど検討の機会を与えることはなかった。素肌そのまま、あるいはベージュ-ピンクとセットの、薄く、肌に溶け込んで裸のように装う布地は、”見えない下着”大勝利の時代を呼ぶ。それら下着はワイヤー類を持たず、縫製も最低限であった。ゴージャスな下着が再び現れるのはやっと70年代末になってからである。レース、絹、薄く透明な生地をふんだんに用い、ビスチェやブラジャー、スリップ、ショーツ、ミニスカートなどに、魅惑的価値を取り戻した。そして初めはサン・トロペの浜辺において、後に至るところで、下着は見えるように着用されるようになる。


 下着の再発見
 
 80年代には下着ブームが足跡を残している。下着には強く女性的な性格が与えられ、綿のボイル、刺繍、レースの入った弾力的な生地が用いられた。レース自体も弾力性のあるものとなり、下着に新しいモデルを生み出した。ガーターベルトやコルセットのような、誘惑的ではあるものの着心地のよいとは言えない下着も再登場する。この10年の終わりには、ブラジャーやスリップに代わり、ボディスーツの使用が日常的になった。スタイリスト達は女性用下着に興味を持ち始め、コレクションに加え始める。様々な色が用いられ、白や黒に続いて肌色やピンク、赤や紺、茶色が組み合わされた。マイクロファイバーは90年代の大きな出来事である。ビロードのような柔らかさを持ちながら、下着にますますの優しさと快適さを与え、しかも魅惑の力は損なわれることがない。絹、綿、麻、ビスコースなどの素材は弾力的になった。身体のラインをそれほど意識しない快適で軽快な下着に並んで、”嘘の”下着、すなわち体型にメリハリをつけるためのブラジャーやショーツが再来する。前世紀の末、下着類は薄く透けるシャツの下に、あるいは男物のジャケットの下に直接着用された。これは着用者の女性性を強く意識させる方法であった。