2006-07-01から1ヶ月間の記事一覧

 読み方 ――僕の

少なくともね、アザラシの生態観察の文章読んで、アザラシについての知識を増やすのは、現代文の授業じゃないわよね そこにあるのは素材でしょう。素材を通して、何を伝えたいのか。読むのはそのためだもの。*1 例えば『スキップ』というお話では、17歳の…

 『ぴヨナ=ピコナ』

「愛すべき馬鹿ゲー」なる恥ずかしい言葉を僕は比較的よく使う。言うまでもなく、もちろん極めて好意的に。そして本作はまさにその愛すべき馬鹿ゲーの一本で、あえて例えるなら、ひび割れたこころにラードを塗り込んでくれるような、そんなお話。主人公は神…

 雨上がりの歩道で

巨人は、限りなく哀しいことを見たかのように、声なく泣きじゃくっている 約二ヶ月振りに雨が降る。霰混じりのとんでもないやつで、車の天井から窓からばらばら騒々しい。あんまり酷いからスーパーの駐車場でやり過ごしたほどの雨だったのに、駅前で降りるこ…

 親方

http://www.mext.go.jp/ なるところからアクセスが。go? おそるおそる覗いてみたら文部科学省様である。いったいどんな間違いでこんなところに辿り着いた人なのかちょっと興味はあるけれどそれ以上に何だか怖いぞ。何をやらかしたんだ自分。冗談はともかく…

 アニメ10話 ラブコメの夕陽 長門、嫉妬する。

ラブレターに誘われてホイホイ出かけて行ったキョンに熱烈にアタックする驚異の朝倉涼子。 夕陽の教室に二人きり、あわやのシーンに颯爽と登場した長門有希。しょせん脇役のくせしてでしゃばるんじゃないわと彼女を牽制するも「わたしが有利よ」との発言にぶ…

 真理子

最近分かったの。わたし、<<あのお方>>のことも、実は――好きだったのよ スキップ,p515 作品は世界であり、その結末と共にキャストたちもまたその舞台を去る。また結末を待たずして、その世界から去っていくものたちもいる。けれど僕はむしろ、そんなキャ…

 摂理

その時わたしは気がついた。泣かないのもそのためだ。わたしが泣いたら、全部、本当のことになってしまう。だから、泣けないのだ 会えるとするなら、いつか生を越えた時。――その日まで待っていて下さいね 一ノ瀬…あたしは信じる。世界中が違うといっても、あ…

 その気配

なぜならば、そのような存在を感じるためにこそ、私たちは物語というものをよむのだから。そして、最良の物語には、とらえどころのない、しかし私たちにとってひどく切実な、「者」を越えた存在が、かならず感じられるのであるから。 ターン, 解説 やがて、…

 見えないもの

作者が自作について語るのは、作品にとって決していいことではありません。『ターン』の場合も、読者の方がそれぞれに読んで下さればいいのです。しかし、ここでこんなことを書き始めたのにはわけがあるのです。つまり、作中で起こる様々なことには、当然な…

 『スキップ』

さて、何から話し始めたらよいものか。今の感情を端的に言うならば満足である。もう少し夢見がちに言うなら幸せである。国語の成績の悪い中学生風に言うなら面白かった、になるだろう。これでは感想文として恥ずかしいという固定観念があるから僕はどんどん…

 『スキップ』

うへー 読まなきゃ駄目ですよこれは。うへー なんというか幸せ。『ターン』も『秋の花』も読まなくていいのでダマされたと思って『スキップ』を読みましょう。ミステリの真髄があります。などとまた無駄に波乱を立てるような書き方をしていますが、これは実…

無事ピエモンテ食べ歩きツアーから帰宅。ワインは美味しいのだけれどチーズがあまり好きではないので玉に瑕なひとときでした。他には牛に舐められたりロバに追いかけられたり。

 Web拍手

うらがえしおもてのときも思ったがhajicも相当痛いよな 間違ったことばっかかいてるし餓鬼丸出しだし ご丁寧に教えて頂きありがとうございます。こういう性格なのでああいうことを言われるのはまあ、織り込み済みというべきか、不可避と言うべきか、なんとい…

 スキップ

『ターン』(感想文未了)に引き続き北村薫氏の『スキップ』を読む。これは面白い。まだ半分ほどしか読んでいないけれど、喜びと共にじわじわとほろ苦さをたぐり寄せる感触がたまらない。多分読むべき本だと思う。これを言うとあれかもしれないけれど、『タ…

 お礼とお願い

先日Web拍手でアドレスを送って下さった方、後半が切れていたのかアクセスできませんでしたのでお暇でしたらまた送ってみてください。ともあれありがとうございます。

 GR-DIGITAL逝く

5年ほどfinepixをぞんざいに扱うのに慣れていたのでRICHOも同じようにザックに投げ込んでいたのが拙かったらしく、あっさり壊れました。電源を入れるとレンズ部分がずずいとせりだす式(なんて言うのか忘れた)なのですが、これが無駄にテクニカルな機構な…

 イメージバトン

id:sillatからイメージバトンがやってくる。しかしどうしろというのだこれは。なんと投げやりな。仕方ないので趣味に。色は青が好きです、僕にはない色だからです。数字は5が好きです、ご縁は大事。文字はなんでしょうな、みんな好きです。単語は…単語って…

 秋の花

推理小説(あるいはその形式を採った作品)の利点は色々あるのだろうけれど、個人的には作中でのターゲットの心の動きを分析することが、巡りめぐって読者自身の心を分析することを可能にする点が面白い。また、本について語ることはつまり自分について語る…

 『タイム・リープ』としてのハルヒアニメ

ってのは誰かやりましたかねえ。

 ヴェネツィア

Redentoreのお祭りに行ってきました。 ネットで適当に調べたところによれば1577年のペスト終息への感謝をこめてヴェネツィア本島からほど近いジューデッカ島に奉献(この熟語合ってますでしょうか?)されたRedentore教会と、本件を記念したお祭りとして毎年…

 FATE

ついでにFATE/staynaightについて。 正義の味方の定義ってなんでしょうか? 恵まれない人を救う事ですか?それとも悪を倒す事ですか? 散々繰り返された話題ですけれど、前二章のアンチテーゼとして桜シナリオを用意したのであれば、奈須さんは責任を持って…

 AIR

Erogamescape nekocatさんのコメントを見て。あの夏から6年目に思うこと。 重い「家族」というテーマだったのに係わらず、「萌」という相対する記号で書いてしまったことが今作の最大の欠点ではないだろうか? こういうレスは無粋な上に根拠に欠けるかもし…

 ぐたぐたなKANONの話

AIRのことを考えていたら何となくKANONへ。あれはあれで構成がかなりぐだぐだで、でも、ちらほら見える感動のかけらみたいなのを頑張って追いかけてみたら最後の最後に――挙げ句の果てに何もかも台無しの結末がやってくるという、まったくもって酷いお話でし…

 何となくアニメの感想。

放映第四話。野球大会。みくるの髪をポニーテールにしようかと呟いて思い直すハルヒがめたくそに可愛い。このあたり放映順でも平和な良質ツンデレですが実際最後まで見たあとでは「おーおー」と唸ってしまいそうになる位の危機的状況かつ絶対ツンデレシーン…

 ネコファン

http://www.youtube.com/watch?v=2wo9oavlMOg&search=cat%2C%20fan ネコが大変なことに

 話題つながり

涼宮ハルヒアニメの舞台になっている(らしい)夙川って、そういえば噂のオプスデイの日本本部があるのでした。だからどうだと言われたら困るけれど。駅から徒歩直ぐのカトリック夙川教会ではしばしば荘厳なラテン語ミサが行われていて楽しめます。70年代に…

 理由は思いつかないけれど

ハルヒアニメは、やっと生まれた、僕らの世代を代表するアニメのように思える。スタジオジブリではなく、ガンダムでもなく、エヴァンゲリオンでもない、何というか、現在のおたく世代(第何世代云々と言い出そうとは思わない)、その文化が生み出した、とて…

 ある日、爆弾が落ちてきて

表題作である”ある日、爆弾が落ちてきて”を含む、古橋秀之による七本の短編集。ご丁寧にも作者自身が後書きで全て「時間もののバリエーション」だと解説してくれますが、個人的にはむしろ「幽霊もの」のバリエーションではないかと思います。あまり詳しく述…

 谷川流氏のインタビュー記事より

小説で悲しいことは書きたくない。それは現実にあふれているから。それよりユーモアの方が好きだし、ずっと難しい。 http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20060712bk04.htm 彼のスタンスがなんとなくわかった気がする。同時に、僕が彼の作品を好きなわけも。…

 世界を救う前に仕事を片づけなさい

大人が世界をなんというか次元的なレベルで変革してしまったりする創作って日本にあるのでしょうかしら。少なくとも僕の比較的頻繁に手に取るタイプの創作では若者はわりかしホイホイ世界を革命してしまいそうになるのですが、大人は不思議にそういうわけに…