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 疑う理由・信じる理由

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id:Erlkonigさんの言葉を借りるなら、『シンフォニック=レイン』という物語は確かに「人は如何に自分の見たいものしか見ないか」という物語でもありました。誰に何と言われようとも、自分がその事実に直面するまでは絶対にそのことに気付かない、あるいは信…

 補足・視点と立場

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http://d.hatena.ne.jp/gccbbs/20061104#p1 『見るものは人により』 すみません。ちょっと忙しくて精神的な余裕がなかったのと、論点が散漫になり気味だったのでやる気を無くしてしまい。ただ一つ言えることは、分かろうと思って聞かなければ絶対にわからな…

 神様は信じる?

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つまり、僕はこの物語の最後に『da capoのあれ』が挿入されるのは、ただただ演出上の、あるいは内容開示手順の問題であって、本来それは彼女の物語の代わりにあの初めの三つの物語の一角を占めていたのだと思っているのです。 逆に言うならばal fineの裏表に…

 奇跡と世界と――ひぐらし、S=Rから

端的に言ってしまえば、「願いは叶う」という主張を巡って『ひぐらしのなく頃に』と『シンフォニック=レイン』は対称的な位置にある。前者があくまで純粋な叶う派であるのに対し、後者は悪質といってもよい偽装をもってそれを否定する。なにせ叶ったと見え…

『シンフォニック=レイン』を読もうかな、でもギャルゲーなんでしょ…なんて躊躇している人にはこちらを強くお薦めします。世界屈指の感想。ネタバレなし。 http://d.hatena.ne.jp/show-must-go-on/20050118#p1

 戻ろうか、私たちの街に

微妙にあの雨の街に戻ってきてみました。可哀想なトルタ。

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同じ年に生まれた男の子と、双子の女の子達は、家が近いせいもあって、自然に家族ぐるみのつきあいをするようになった。男の子にはフォルテールの才能がたまたまあって、双子の妹には歌の才能があった。 しかし姉には、特に何もなかった。 『シンフォニック…

 「涙がほおを流れても/ピアノ」 4分30秒

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『シンフォニック=レイン 愛蔵版』 ― 永いお別れ 05年の愛蔵版発売以来一年と少し。ついに最終シナリオ読了。ある一点において通常版と決定的な変更を加えられたEDシーンにおいて、最後まで"彼女"の姿を確認しました。このことにより、僕の解釈は大筋で公式…

 A.F. トルタ

この結末において、結局のところ、彼女を許すことができるのは、読者を除いて他に存在しない。ゆえに焦点は、その「赦し」にどれほどの正当性があるのか、あるいはそれを読者自身がどこまで信じられるのかというところに絞られる。なにせ当事者がいないのだ…

 A.F. トルタ、涙の谷に

悲しみは長くは続かない。永遠に続くかもしれないと思えるのは、その時だけだでも私は、今を生きているんです 言わなくてもいい。ただ、なぜそう思ってしまったかを、自分でよく考えてみることだ。何が無理なのか。なぜそう思ったのか私には、無理なんです …

 A.F. その真意へ

一月一日夜。何度読んでもゾクゾクする展開。しかし、こういう特殊な状況で交わされる言葉の重さを支えているものは、ちょうど普段からの会話の贅肉の少なさというか、継続的な意図の読み合いの綱渡りと言うか。「友達とよく遊びに行く?」という問いかけに…

 お正月〜

引き続きD.C.トルタ。波乱のお正月。風邪を引くトルタ、鋭いんだか鈍いんだかわからないクリス。というか実際むちゃくちゃ鋭いんですなあ彼は。だからこそ都合の悪そうなことには全部気付かないふりができるわけで。まわりとしてはたまったものではない。

長らく放置していたシンフォニック=レイン愛蔵版を再開。最終セーブの日付を見ると2005,7/3。エロゲー4年周期にあやかって?シンフォニックレイン6ヶ月熟成説(人に無理やり『シンフォニック=レイン』を薦めた場合、ほぼ間違いなく半年ほど放置される)…

 某氏日記への微妙なレス

私はむしろシンフォニック=レインという物語がハッピーエンドに辿り着いたことこそ、彼女という存在のまぎれもない印、つまり彼女という存在に意味があったことの、確かなあかしだと思うのです。すべての存在は、その場面において意味を持たなければないも…

 はてなリング シンフォニック=レイン設置

id:simulaさんに教えて貰ったはてなringでシンフォニック=レインのリングを作ってみました。うちのサイトはどうも悪評が高いので、もしかするとそれこそsimulaさんにお願いしたほうが良かったかもしれません。ともあれ試験運用中です。よろしければご参加下…

 姉さんよりも?

そういうことを全部含めてはじめて「私のこと、好き?」という彼女の言葉に本当の意味が発生するのである。つまりここまで読み進めた読者は言葉、なによりこの物語の根底に存在する愛するという言葉の持つ意味の極端な敏感さに気付いているだろう。結局のと…

 メルロ・ポンティとADV

メルローさんはデジタルノベルのご先祖さんだと思います。①いつも自分が見えない②常に間違い得る③失敗してもめげず再開しましょう(④最後まで行ってもオチが着いてるとは限らない)。彼に開発キットを与えたらさぞかし素敵なお話を書いてくれたのではないか…

 メルロ・ポンティとADV 2

謎は、私の体が「見るもの」であると同時に「見えるもの」だという点にある 私が視線をもって世界を眺めることで、世界は私の前に遠近法的展望を持って現れるが、その視線によって目の前に現れた世界は、同時に視点のありか、すなわち見えない私そのものが、…

 メルロ・ポンティとADV 3

幼児が社会的な対人関係を結んでいく過程は、けして「もともと孤独な自己が他者との間に架け橋を結んでいく」というようなものではない。むしろ逆で、自己と他者との区別を持たない未分化で融合した幼児の意識が、そこに少しずつ差異を見出して行くことで分…

 メルロ・ポンティとADV 4

幼児は鏡像の中に自己の反映を発見することによって、自己反省を可能とするが、鏡像を通して自己自身の理想像を見出すことは、自己とは違う自己の発見に他ならず、それは同時に自己の明かな発見でもある。また鏡像は「見るもの」としての自分の体が「見える…

 メルロ・ポンティとADV 5

それは「ノアの方舟が生き物たちを洪水から守ったようにすべての個別的な存在者を無に沈みこませないように高く支えている大地」としての原-方舟(Ur-Arche)である コペルニクスの地動説により、宇宙の中心としての大地という概念は世界から失われた。それ…

 シンフォニック=レイン 05大みそか

正直言って、私は舐めきっていたのです。美少女ゲームなんて「勘違い純愛系」「理不尽痛い系」「意図不明デタラメ系」あたりにみな分類できる。結局のところどれも本体は絵なのだからシナリオなどあらすじ程度で十分だ。あらすじで背景を知り可愛い絵でお手…

 おへんじ

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がらくたにっき様 本日付け http://d.hatena.ne.jp/garakuta4000/20051025こんにちは。トラックバックありがとうございます。あまりに長文になってしまったのでこちらに直接記載しました。 さて ①それはなぜ、「ゲームクリア」と叫ばれないのか ②そこではな…

 シンフォニックレイン

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id:genesisさんへのレス http://d.hatena.ne.jp/hajic/20050822/p1#c「沈んでいってる」気持ち、よくわかります。考えれば考えるほど、心の雨が強くなるんですよね。私はそれを引きずったまま冬のボローニャに行ったために、すっかり心に焼き付いてしまいま…

 シンフォニック レイン

id:genesisさんがこっそり盛り上がりまくってhttp://d.hatena.ne.jp/genesis/20050821/p1おられます。まったくもってその通り。実際「妖精の本」という物語が本編に含まれないのはいんちきなのです。まるでファンブックのごとく偽装して発売されたデジタルピ…

 コメントへのレス

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http://d.hatena.ne.jp/hajic/20050724/p2#c>エレさん 並列世界に意味はないと言っているのではなく、私が言っているのは、シンフォニック=レインにおいて提示された(9つの?)平行世界を、「並列に」ではなく「階層的に」見ていくべきだということです…

 釈明

色々書いてはいますが、シンフォニック=レインという作品がほとんど全ての読者にとって好ましい、素晴らしい作品であることについて私は全面的に賛成し、またそれがどのように理解されようとも、それはその人にとっての本当であることを認めます。だから以…

 シンフォニック=レイン

SR

アクセスを辿ったら「トルタ至上主義者のアル抹殺計画サイト」とか書かれていてこっそり(`・´ω`・´)。確かに非常に押しつけがましいサイトですが…。この期に及んで私がまだ一つ言うとしたら、上記の様に考えている方には、「アルはクリスとの関係をどう考…

聖三位一体

三位一体の神秘。人間の知恵では悟り得なくても、神の啓示されたものであるから信じる真理を「信仰の奥義」といいます。『カトリック要理詳解』 完全な存在である神が自身に対して持つイメージは、それが完全であるためにそれ自体また完全に存在する。言い換…

 シンフォニック=レイン トルタ編  『秘密』

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12/25 ナターレ Ad te clamamus, exsules, filii Hevae.Ad te suspiramus gementes et flentesin hac lacrimarum valle. 我ら、さすらいのエヴァの子は、あなたを呼び、あなたに向かって泣き叫ぶ。この涙の谷で。 とても不思議な雰囲気の漂う日。『シンフォ…