シンフォニック=レイン 05大みそか

正直言って、私は舐めきっていたのです。美少女ゲームなんて「勘違い純愛系」「理不尽痛い系」「意図不明デタラメ系」あたりにみな分類できる。結局のところどれも本体は絵なのだからシナリオなどあらすじ程度で十分だ。あらすじで背景を知り可愛い絵でお手軽ハァハァ推奨。ふふふこの醜いブタ共め! という具合に。


だから『シンフォニック=レイン』は本当に衝撃でした。ひっくり返された上で叩き潰されたカエルの気分。言いたいことはまだまだありやなきや(どっちだ)な気分ですが、本作に今年の色をすっかり決められてしまったのだけは確かでしょう。実際サイトの色まで変わってしまいました。友人からは軽薄な色だと不評なのはともかく。


いろいろあって、最終的に私のスタンスはこう。フォーニはクリスの見た幻覚です。――ただし、その主張は「神さまなんて存在しません」と主張することと同じくらいに、空しくて野暮な発言だとも信じています。ついでに言い訳しておくと、私はアルが嫌いなわけではなく、ただ私はアルを知らないのです。