メルロ・ポンティとADV

メルローさんはデジタルノベルのご先祖さんだと思います。①いつも自分が見えない②常に間違い得る③失敗してもめげず再開しましょう(④最後まで行ってもオチが着いてるとは限らない)。彼に開発キットを与えたらさぞかし素敵なお話を書いてくれたのではないかと思うと、ヤフーオークションでタイムマシーンに入札しなかったのが悔やまれます。何にせよ、『シンフォニック=レイン』を面白いと感じた人には、彼の言わんとしたことが何となく伝わるのではないでしょうか。実際、彼の有名な論考の名前は『見えるものと見えないもの』でした。作中ナターレにおいて唐突に行われた「魂と肉体」への言及についても、彼の説明は示唆的かもしれません。と言っても、あの問題はむしろ神学的なのかもしれないけれど。