書籍

 木のぼり男爵

中二病を格調高く展開するとこうなる。 あらすじ(リンク)

 『木のぼり男爵』見どころ

★ヴィオラ…ツンデレ。黄金と蜜でできているらしい。結末にはニヤリ。 ★コジモ…本格派中二病。12歳から地に足つけず、やりすぎてセカイ行き。 ★弟…兄者を生優しく見守る流石兄弟の弟。あるいは読者。

 ROOM NO.1301#4

優しいって、人の大切に思ってることを大事にしてあげるってことだと思う 相変わらず微妙に焼き餅を焼き続けるツンデレ冴子。自宅に居場所が無くなった主人公は完全に冴子との同棲生活を始め、もはや誰がヒロインかと言われたら迷うことなく彼女。完結したら…

 しっかり学ぶイタリア語―文法と練習問題

(知識ゼロからの学習者として僕があたった限りでは) 本書は最も優れたイタリア語会話入門書だと思う。 遠過去はともかく大過去程度の要件の解説の欠落は痛い。が、実際の話、初心者レベルでイタリア語会話ができないのは、例えば大過去が使えないからでは…

 ROOM NO.1301#3 もう半分は、妖精の世界に

「絹川君、昨日はいつ頃、帰ったの?」 「十時くらいかなあ。もしかして、途中で起こしちゃったかな?だったら、ごめん」 「私は言葉ではなく、行動で示すべきだって思ってるってこと。本当に悪いと思ってるなら、ちゃんと償い終わるまで口にしてはいけない…

 ROOM NO.1301#2 好きにならない約束

ASIN:4829162600 「私のこと絶対、好きにならないで欲しいの。それを私に約束して」「僕がどんな人間なのかはさっき話した。大海さんがいても、僕はホタルを押し倒したんだ。だから有馬さんを好きにならないなんて約束はできない」「でも、約束を守れるって…

 ARIA・見えない都市

「眼差しは市中の通りをあたかも書物のページの上のように走り抜けてゆきます。都市は人々が考えるはずのことをすべて語り、ただその言葉をわれわれにくり返して言わせるばかりでございます。人々はタマラの都を訪れ見物しているものと信じているものの、そ…

 『リセット』

昨日という日があったらしい。明日という日があるらしい。だが、わたしには今がある 「小説が書かれ読まれるのは、人生がただ一度であることへの抗議からだと思います」と呟いたのは著者自身だった。真理子から始まった情け容赦無き物語は、真希を経て真澄、…

 『夜の蝉』

何が素晴らしいかと言って、世界につじつまが合っていくのだ。それも実に優しく。 僕は「優しく」という言葉を使った。しかし初めには「幸せに」と書いてみた。そして実のところ、そのどちらもが適切に僕の感情を表してはいない。むしろ優しくもなければ幸せ…

 真理子

最近分かったの。わたし、<<あのお方>>のことも、実は――好きだったのよ スキップ,p515 作品は世界であり、その結末と共にキャストたちもまたその舞台を去る。また結末を待たずして、その世界から去っていくものたちもいる。けれど僕はむしろ、そんなキャ…

 摂理

その時わたしは気がついた。泣かないのもそのためだ。わたしが泣いたら、全部、本当のことになってしまう。だから、泣けないのだ 会えるとするなら、いつか生を越えた時。――その日まで待っていて下さいね 一ノ瀬…あたしは信じる。世界中が違うといっても、あ…

 その気配

なぜならば、そのような存在を感じるためにこそ、私たちは物語というものをよむのだから。そして、最良の物語には、とらえどころのない、しかし私たちにとってひどく切実な、「者」を越えた存在が、かならず感じられるのであるから。 ターン, 解説 やがて、…

 見えないもの

作者が自作について語るのは、作品にとって決していいことではありません。『ターン』の場合も、読者の方がそれぞれに読んで下さればいいのです。しかし、ここでこんなことを書き始めたのにはわけがあるのです。つまり、作中で起こる様々なことには、当然な…

 『スキップ』

さて、何から話し始めたらよいものか。今の感情を端的に言うならば満足である。もう少し夢見がちに言うなら幸せである。国語の成績の悪い中学生風に言うなら面白かった、になるだろう。これでは感想文として恥ずかしいという固定観念があるから僕はどんどん…

 秋の花

推理小説(あるいはその形式を採った作品)の利点は色々あるのだろうけれど、個人的には作中でのターゲットの心の動きを分析することが、巡りめぐって読者自身の心を分析することを可能にする点が面白い。また、本について語ることはつまり自分について語る…

 ある日、爆弾が落ちてきて

表題作である”ある日、爆弾が落ちてきて”を含む、古橋秀之による七本の短編集。ご丁寧にも作者自身が後書きで全て「時間もののバリエーション」だと解説してくれますが、個人的にはむしろ「幽霊もの」のバリエーションではないかと思います。あまり詳しく述…

 愛のひだりがわ

とんちんかんなことを言っていたらごめんなさい。あのう、美人でもなければ頭がよいわけでもなく、人当たりが絶妙でもなければ要領が素晴らしいわけでもない人は、いかにして主人公になれば良いのでしょう。

 涼宮ハルヒの憂鬱 感想

俺はここ数日でかなり面白い目にあってたんだ。お前は知らないだろうけど、色んな奴らが実はお前を気にしている。世界はお前を中心に動いていたと言ってもいい。みんな、お前を特別な存在だと考えていて、実際そのように行動してた。お前が知らないだけで、…

 ミッションスクール

あれだけ散々悪口を言っておきながらラノベを満載した小包を受け取る。フタを開けて最初に出てきたのはミッションスクールですよ。あなうれし。田中哲弥(彼はファーストネームの変換を間違えられると拗ねるので注意)の最新作は彼の適当な短編集で適当なキ…

 神曲奏界

BlackPepperさんのレビューでジャケット画像を見た瞬間「好き。」みたいな気持ちに! いかんいかん落ちつけこれだから萌えオタだのNET*1だのvipperだの言われるんだでも最後は誤解だ。ニュー速ヘッドラインしか見てませんからね。しかし聞くところによれば彼…

 リアルありあ

ヒロインたばこ吸いまくり、投げ捨て当たり前日焼けしすぎで背中しみだらけ。化粧しすぎでどんどん顔が汚くなる犬の糞多数、チワワ放し飼い。水は汚い。高潮で町中悪臭家賃滞納で追い出され大陸側へ移住、通勤電車でキセル試行 これはこれであかんような気が…

 ARIA後始末

「なまじヒロインが人間だと設定されているから不自然に感じるのだろうか」という意見を受けて。さてなんだろうと考える。結局のところ何もかも偽物のような気がするのだけどなあともう一度整理してみたところ、考えるまでもなくやはり舞台そのものが胡散臭…

 彼らの感想

Amazon.comにて『GUNSLINGER GIRL』の読者コメント(単行本1〜3巻分)を読む。国内Amazon.jpで少なからぬ数を占める「ペドフィリア嗜好が酷く吐き気がする」という手の投稿が見受けられないのは興味深い。言うまでもなくその傾向について指摘している投稿…

 メルロ・ポンティ

メルロ・ポンティ (Century Books―人と思想)作者: 村上隆夫出版社/メーカー: 清水書院発売日: 1992/06メディア: 新書購入: 1人 この商品を含むブログ (3件) を見る私たちが肉体を持って世界の中に位置するために、世界はいつも私たちの前にパースペクティブ…

 ああ探偵事務所

シャーロックホームズ好きで変装マニアで推理おたくな迷探偵妻木(ファーストネーム不明)が事件をどんどん解決。何が良いかと言って、第一話以降ほとんど死人がでないところが素晴らしい。まったく、巷は小学生のまわりで毎週毎週「ムカついた」などという…

 イタリア・都市の歩き方

ミラノ・ヴェネツィア・ローマ・ナポリecc.と言ったイタリアの著名な都市を、これまた著名なイタリア映画と絡めて語るガイドブック風エッセー。この手の文章には珍しくイタリアの汚い側面は汚い側面としてちらりと覗かせる点が良心的。つまり、物盗りとひっ…

 ARIAの続き

引き続きARIAを読む。うーむこのそこはかとない胡散臭さ、違和感の正体は何だろう何だろうと思っていましたが、綿密な調査と思いつきによりそれは何と主人公であるところの灯里(あかり)さんであることが判明。こ、こいつ人じゃねえ。本当に人造人間なのは…

 ARIA

これは何というか実に高度なインチキ。「ここはヴェネツィアではない」がすべての状況において免罪符となる。つまり山紫水明陽光燦々健康美白元気溌剌明朗会計で言語不明文化混在宗派不問黒人不在という火星の人口観光都市ネオ・ヴェネツィア、ほら来たヴェ…

 B型H系 2

ヨコハマ買い出し紀行ばりの刊行速度で第二巻が発売。正直に言って、前巻ほどの勢いがないので少々退屈です。でも確かに、これ以上進めたらこの漫画は終わってしまうのでした。著者としては難しいところでしょう。キスより先に進みようがない二人。ああ、何…

 地球温暖化な冬の日

地球温暖化、温暖化、地球の危機だ、二酸化炭素を減らせと叫ばれて久しい今日この頃。温暖化どころではない寒い毎日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょう。正直、異常気象は認めるとしても、これを単純に温暖化と言って良いのかどうか微妙なところ…