ゲーム

 シンフォニック=レイン 登場人物分析

叙述トリック云々については詳しい皆様にお任せするとして、ごく読書感想文的な視点から登場人物分析並びに考察を行います。正直に言って、私はシンフォニック=レインという物語にミステリの視点から光を当てることが、それほど重要な行為だとは思わないの…

 SYMPHONIA PLUVIAE     ..est sonitus tristis, formosus, concors

生まれて初めて、ゲームで泣きました。 ぜひイヤホンでプレイしてください。 こんなに素晴らしいゲームをこれまで知らなかったのは残念でならない。みんながあんまり「痛い痛い」と脅かすからいけないのだ。ただ切ない切ない切ないだけの話じゃないか。評判…

 悲しい双子

リセルシア編クリア。グラーヴェの狂気はある意味ファルシータのそれよりマシだったが、その分ありがちな愛憎概念が通用してしまうから恐ろしい。もともと情の深い人だったんだろうなあ。彼のしでかしたことは許されないだろうが、どうにも同情してしまう。…

 冬に咲いた花たちは

ファルシータ編クリア。なんて美しい。ラスト数分の愛に満ちた、しかし見事に狂った会話。彼女が言っているからこそ通用する理屈だが、美人ならばこそ、言うことなすこと全て正当化される。美とは正統性なのだ。とは言え十人前の器量ではなく、また人十倍努…

 シンフォニック=レイン DVD通常版 二日目

上手な落語は気をつけて聞いていないと、いつ本題に入ったのかわからない。小咄だと思って笑っているとしっかり本筋に移行していたりする。SRは落語ではない(当然だ)が、私がその甘酸っぱい、何気ない水色の日々に微笑んでいるうちに、いつしか物語は熱い…

 シンフォニック=レイン DVD通常版 一日目

海燕さんid:kaien:20050119#p1付近でメタメタに褒められてる(「そうでもない、けっこうけなしてるよ」なんて思ってはいけない。氏の性格を慎重に考慮 .あくまで主観 .した場合、あれは極めてべた褒めに近い)シンフォニック=レイン。彩度の低い静止画を切…

 飽きずにAIR

AIRあらすじ。せっせと書いたのでこっそり公開。AIRが「感動の名作」なんかじゃない理由。

  Air

主人公ヒロイン共にムニャムニャするという18禁ゲームとしては画期的なシナリオに泣く人は多かったらしいけれども私は別の意味で泣きたくなった。だってこの孤独感と疎外感と来たら尋常ではありませんよ。登場人物は全員「お話にならない」か「お話する余…

 魔女っ子ア・ラ・モード

ASIN:B0003H2R5Q全くもって何のひねりもない魔法学園もの。煮詰まったライター氏がハリーポッターあたりを読んでいるうちに衝動的に思いついたのであろう舞台裏が手に取るようにわかる。ストーリーに脈略はなくヒロインたちの魅力も今ひとつ、褒めるところは…

 逆転裁判 ASIN:B00006WLIJ

異議あり!というセリフを(少なくとも社会の一部では確実に)流行させた犯人。もともとラインナップの片隅とまでは言わないまでも比較的地味な扱いで発売された作品なのにもかかわらず、口コミで怒濤の人気を獲得して以来今やゲーマーに知らぬものなき地位…

  下級生 2  感想

うわあ。嫌な方面に画期的だ。サブヒロインより魅力的じゃないメインヒロインというのは実際失敗以外の何ものでもないような気もするけれど、いいのいいのこの際どうでも。それより七瀬も可愛いし夕璃も可愛いのである。両方実に可愛いから大変困った。とい…

  Canvas2

主人公は将来を属望された元画学生。だったのだけれど「友人に裏切られた」というまことにドラマチックな理由で筆を折る(こんな時に以下略)ことにした。しかしあまりに魅力的な彼のタッチを惜しんだ美女や美少女達がワラワラと彼の周りに押し寄せるに当た…

  Canvas

主人公は将来を属望された画学生。だったのだけれど「学園に利用されているのが気にくわない」というまことに青少年っぽい理由で筆を折る(こんな時に使える言葉なのかしら)ことにした。しかしあまりに魅力的な彼のタッチを惜しんだ美女や美少女達がワラワ…

 下級生2

今となっては昔懐かしの分類に入るフラグ立て系のADV。目的は登場するヒロイン全てのエンディングを見ることであり、そのためにはそれぞれのキャラクターのクリア条件を水準以上で満たすことが求められる。具体的にはまずマップ上において各ヒロインの出現場…

 世界のバランス

「ラグナロクオンライン運営会社ガンホーエンターテイメントはロクでもない」という内容の内部告発文書がネットランナー誌に掲載されたため、健全な良心に満ちあふれるラグナロクプレーヤーたちは大いに怒っています。一方当事者であるガンホーエンターテイ…

 Naked Blue

カクテルソフト製だとは思えないほど普通に楽しい恋愛AVG(そろそろこの言葉も死語か)、『Canvas』のファンディスク。その内容はあくまでハードボイルド、そして後期フィルムノワールの気配を強く持つブルージーで寂しい大人たちの物語であったりなかったり…

 Fate 慎二くんは悪くない

最終ヒロイン間桐桜の義理の兄であり、Fateきっての嫌われ者である間桐慎二くん。その嫌われ様たるや発売直後の2ちゃんねるから現在のblogに至るまで凄まじい。もちろん原因は明白、桜との日常的な肉体関係である。主人公の士郎に自己を投影するノベル読者…

 こっそりFate

それこそおかしくなるくらい桜が好きだった慎二くんが可哀想な今日この頃。

 Quartett! の よくわからない人たち

マリウス・ロッシ。悪者男性トリオの一人。憎からず思っている女性に春を売らせて自虐趣味に浸る変態。当然破局するが色男なので?次から次へとモテまくる。最終的には精神的タフネスが高かったのか真性マゾだったのか、どういうわけかマリウスに無私の愛を…

 ファントム インテグレーション 感想

期待に反してボイスは入っていなかった。18禁なのでやむなし。効果音が変更されてPC版の怒濤の迫力が消滅。がっかり。フラグ立てがシビアになっているらしく、いい加減プレイではエレンEDへ行けない。仕方ない。EDの名曲Promised LandがなぜかOPになってい…

 ファントム インテグレーション

私の唯一好きなニトロプラス作品であるところのファントム。いつの間にか全年齢対象PC版がでてたなんて。きっと声がついているに違いない。システムまわりの整頓もされていそう。日本編シナリオのグダグダもいくらかはまとまってるかも? ってそれは期待しす…

 PangYa

『スカっとゴルフパンヤ』で遊ぶ。まるでミサイルのようにすっ飛んで行く改造VWゴルフに乗ったパン屋たちの熱い青春を賭けたレースゲームではない。見ようによっては『みんなのゴルフ』のばったもんのようにも見えないこともないオンライン3Dゴルフゲームで…

 一粒で二度美味しい

アウトドアサイトみたいになってしまっているのでゲームについて書く。といっても最近遊んだゲームはQuartett!しかないので書くネタもQuartett!しかないのである。ところがQuartett!については先日三日も続けて書いてしまったのでもう書くネタがない。仕方が…

 Quartett! 感想

独特の絵とまんがみたいなフローティングなんとかシステムと元気な効果音とまじめな弦楽BGMが織りなすこの作品と作品内世界はあまりにも見事な躍動感と鮮烈さ、そして若々しい生気に満ちているーとかなんとかいまさら私が偉そうなコメントを吐くまでもなく、…

 Quartett! 二日目

メインヒロイン?らしきロリッ子を追い回していたらなんなく彼女のルートに入った。こういうイージーファジーな分岐は好き。攻略チャートなんて見てたらお話を楽しめないのである。なんだかせかせかしてしまって。ロリッ子ことシャルロットは見た目通りの精…

 Quartett!

ぐうたらなプレーヤーの嗜好の変化とその最前線の在処を明確に確認できる作品。アクション(動かすのだりー)→RPG(戦闘だりー)→ビジュアルノベル(読むのだりー)→まんが。なお次なる進化の先は朗読で、最終的には環境ビデオになる。その意味ではAIRは正解…

 クラナド 杏はなぜ不幸か

端的に言うと「主人公との関係以外に物語を持たない」というのが彼女の弱点なのである。ストーリー上に露出するポイントが主人公との接点においてのみ、というキャラクターは、どうしても立体感に乏しくなる。バックグラウンドが見えてこないからだ。言い換…

 XUSE 痴漢者トーマス

名前から判断するに痴漢系ゲームらしい。というより痴漢系ゲーム以外とは思えないし実際痴漢系ゲームだったのだが、どういうわけか手元にパッケージがやって来た。こういうルートでゲームを遊ぶのはじつに『ビ・ヨンド』以来。あれは「奴が来た機能」がじつ…

 クラナドが長くてつまらないわけ。

クラナド攻略中の友人が「長くて嫌になる」という内容のメールを一日に三度程度送ってくれるのでこちらもたいがい嫌になる。確かにこのゲームを彼に勧めたのは私だが、その際、長いことは何度も告げたはずなのだ。今更うだうだと言われても困る。なにより彼…

 絵だけメーカーに捧ぐ

Canvas2。絵だけメーカーF&Cのゲーム感想を書いた。例のCanvasシリーズである。ストーリーを要約すると本当に笑えるほど絵だけ。ワハハ。汚名を返上すべく頑張ってストーリーに取り組んだ『水月』に至っては風呂敷をぐんぐん広げたまま投げ出しやがったので…