[ai]

    
    http://www.nicovideo.jp/watch/sm2697282
 僕もこれ千早っぽく感じます。カバーしてくれないかな。良い歌ですよ。
イメージを広げてくれる歌は好きですね。
単調なビートに交差するシンセのさざ波みたいなのも素敵。
でもBADエンド臭い。

 
 この曲で長崎原爆時に被災した女子修道院アイマス歴史ものを作ろうと思ってたんですが
シスター服が一向に実装される気配がないのでお蔵入りしたままです。
 燃え上がる聖母の大聖堂、瓦礫の下から響き、消えていったロザリオの祈り
終戦の日、被昇天の祝日に崩れ落ちたアンジェラスの鐘楼。
忘れ去られたドラマが日本にはいくつあるのでしょう。


Ave Maria, gratia plena,
Dominus tecum, benedicta tu in mulieribus,
et benedictusfructus ventris tui Jesus. Sancta Maria mater Dei,
ora pro nobis peccatoribus, nunc, et in hora mortis nostrae.


 マリアは聖書的には人間であり、崇拝の対象になるものではありません。
ただし、彼女が人間/神の両面を併せ持つキリストの母であることから、
彼女自身にも何らかの神性があっただろうとする説は古来根強く、
1854年ローマ司教座は彼女を無原罪の御宿り(原罪から解き放たれて生まれた)とする説を採り
特別な”崇敬”を払うべき人物として公式に認定しています。


 そんな話とは別に、マリアは、理不尽かつよく分からない神の代わりに
人間のために祈り続ける女性、というキャラクターで民間の人気を集めました。
カトリックの教会の十字架の裏に、しばしば彼女の姿が彫り込まれていることは
嘆きの母という別名を持つ彼女に、人々が託した想いの深さを感じさせます。


    RIMG0304


 全ての悪は神のみぞ知る円かなる結末への必須フラグであると説明する教会。
全ての絶望も悲しみも、神の善のための捧げものであるとする教義。
そんなのひどい。


 「めでたし、聖寵みちみてるマリア」
アヴェ・マリアは天使による皮肉に満ちた祝辞だったのかもしれません。
受難し、悪に負けるすべての人々のために涙し続ける女性は
これからも我が子の十字架の裏に立ち続けます。