アニメ『月がきれい』がすごい


 true tears以来の当たりの予感がする恋愛ものですよ! おっさんはみんな見るべきです。敷居さんちで見たらおっさんが揃ってギャーとかグワーとかもうやめて過呼吸になるとか言い出して試聴中断したけど。こっそり家で見ようね。

 「中学三年の文芸少年が短距離陸上のクラスメイトを好きになる」という実際それ無理筋ちゃうんという設定。だけど、この男の子がちゃんと自分から距離を詰めていくんだよね。つたないながら的確に。そりゃこうでもなきゃ体育会の女子を文化系男子が射止めるのは難しいだろうなと思うから、その意味で説得力。まあ、果たしてこういう中学三年生の陰キャの男の子がいるのかどうかについては、もう、それこそファンタジーなのかもしれないけど。

 作品の魅力。上にも書いたけど、主人公がちゃんと意識して自分から動くこと。好きな文学の言葉や、よき助言者のサポートがあるにしても、これはとても立派。一言で、きちんと「主人公」してる。どこかの外国の人の言葉を借りれば、「自分の人生にイニシアチブを持っている」。とても気持ちいい。アニメにはこういう主人公、案外少ないんじゃないかと思う。

 そして、言うまでもなくヒロインがかわいい。すごく緊張しいだけれど、気心の知れた人にはけっこうぞんざいに振る舞う! これはリアリティですよ、ね。人見知りって設定はありがちだけど、いつでもどこでも小声で話すみたいなキャラは多いけど、こういう描写はやっぱり少ないと思う。だからこそ、同じ部活の男子にはぜんぜん物怖じせずに受け答えする彼女が、主人公とはいつまでももじもじもじもしロクに口もきけないって姿にキューンと来てもうたまりませんよ。そんな子が四話で素になって癇癪を弾けさせるんだからなおさらうわーもうたまりませんかわいい。あ、この文章書いてるの40前のおっさんです。すみません。

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