true tears(アニメ)紹介 12話

 乃絵の提唱していた真心の想像力は、ついに完全に粉々に粉砕され踏みつぶされる。物語の本題が舞台に登り、錯綜した状況は、それぞれの決意と行動によって、軋みをあげながらも終幕へと導かれる。飛ぶことを選ぶ決意。飛ばないことを認める決意。ニワトリは飛べない。それでも「自分で決めなきゃ、泣けないのね」。祭り太鼓の響く中繰り広げられる、乃絵と比呂美の最終対決のシーンは圧巻。そして・・・


episode12 何も見てない私の瞳から…



 「空から見下ろしたら、私にも、見えるようになる?」



 飛ぼうとしないジベタ。乃絵は、彼がただ、飛ばないことを選んでいることに気付く。胸を張って、まっすぐ前を向いて決めたこと、それは、飛ぶことと同じ・・・。比呂美に電話し、乃絵は大丈夫だと純に伝えるよう頼む眞一郎。眞一郎は暗い部屋の中で、ジベタを軽蔑し、自分と重ね合わせていたのは自分だと独白する。俺は何一つ自分で決めようとしていない。問題をありのままに認め、それらと向き合うことを決意する眞一郎。乃絵は家に帰り、寝ずに待っていた純にありがとうと言う。祭りの当日、比呂美は現れない真一郎を迎えに行く。着物姿の比呂美を褒める眞一郎。一番前で見ると言う比呂美だが、押しとどめる眞一郎の真意に気付く。振る舞い酒の手伝いに来た愛子は、比呂美の方を見る乃絵の姿に気付く。眞一郎の彼女か、と呟く愛子に、比呂美は「彼女は私です」と応えて乃絵の後を追う。山車が軋みをあげ、祭太鼓の鳴響く中、乃絵に本心をさらけ出す比呂美。あなたの涙は綺麗だと乃絵は告げる。三代吉はブラブラしている眞一郎を見つけ、お前は何をしてるんだと言う。純の東京行きを知った乃絵は兄に詰め寄り、純はそんな妹に真意を告白する。兄の気持ちにも、比呂美の気持ちにも、眞一郎の気持ちにも気付かない、そんな私は涙に値するのかと苦悩する乃絵。眞一郎は踊りのクライマックスを演じながら、絵本が書けたのは、乃絵が信じてくれたからだと確信する。彼の晴れ姿に見惚れる比呂美はふと、同じように眞一郎を見上げる乃絵に気付く。終演後、比呂美は眞一郎に乃絵とのことを話し、彼女を追いかけないよう願うが、彼は比呂美を振り切って立ち去る。「置いていかないで」 乃絵はうかされたように学校を目指し、眞一郎は完成した絵本を見せるためにその後を追う。「空からの眺めは、どうだった?」 真一郎の目の前で、乃絵は飼育小屋そばの木から飛び降りる。



Veohのコメント欄から抜粋した外国人コメント

 俺はこのアニメの、まるで癖になるジェットコースターみたいに上がったり下がったり、捻れたり曲がったりするところが大好きだよ。個人的には比呂美が好きだけど、この調子じゃ乃絵になるのか比呂美になるのか、さっぱりわかんないな。混乱する。とにかく、俺は君らが良いと思ったアニメを喜んで見るよ。だって俺はアニメが好きなんだ。


 俺は眞一郎が「何でも自分のせいだ」と言うのを止めることを願う。この女たちは自分たちが傷ついた時、大人として振る舞って、それらの責任をとる代わりに、みんな男のせいにしている。眞一郎は乃絵を泣かせてやれば良い。そうすれば乃絵は自分の涙を自力で集めることができるだろうから。


 シスコンとかブラコンって日本では普通のことなの? アニメではそんな風に見えるけど、実際はどうなの? インセストは本当にそんなに素敵? 考えちゃう。


 どうして、乃絵、どうしてなんだ? 比呂美が眞一郎のことを好きだと認めたのは幸せなことだ。でも乃絵が木から・・・ T.T


 少なくとも雪が降っていたし、あの木はそんなに高くなかったから、だから、俺は祈ってるよ


 八角関係は四角関係に変わった後、もう一度三角関係になった。そして今、一本の線になろうとしてるんだね。


 クソ、眞一郎は一度とっちめてやらなきゃいけないな!


 ああ、乃絵、なぜなんだ。眞一郎はあそこに居合わせなきゃいけなかったのに・・・でも、ちくしょう、あの高さからだと、雪はそれほど助けにならないだろう・・・


 眞一郎のお尻の下にも油虫・・・(笑) 神さま! 純が乃絵を愛してたことが分かったとき、私は心から驚いたわ。どうしてかわかんないんだけれど、でも、なんとなく彼の痛みが分かる気がするの。可哀想な純。とにかく、私は乃絵が好きだから、彼女が無事なことを祈るわ。


 待った、これって最終話じゃなかったの? ギャー、今すぐ最終話を探しにいかないと。AHH!


 ホワー! これは予想してなかった。僕はこのアニメの持ってる、ある種のダークな、サディスティックな手法が、自殺とか殺人とか、そういう類の試みをどこかに潜ませているだろうことには気付いていたけれど、うん、この展開はさすがに僕のあまり丈夫じゃないハートにはきつすぎたよ。このエピソードは極端に重いね。


 神さま・・・・・・私は息が出来ないわ・・・・・・まるで地面に口をぶつけたみたいよ・・・ああ、続きを見なきゃ・・・・・・


 可哀想な乃絵。この結末を無駄にしないためにも、眞一郎は今のとは別の少女を選ばないといけないと思う。このアニメは本当に悲しくさせるアニメだよ!!! だから、彼は乃絵を選ぶべきなんだ。だって、確かに比呂美は色んな悲しみや辛いことを経験したけど、それでみんなに悪くあたった。でも乃絵は、同じように辛い目にあったのに、比呂美と違って、それで成長したんだ。ああ、とにかく、俺はこのアニメが好きだよ。それがとても悲しいお話だとしても・・・


 なんてこった・・・


 俺はまだ最後まで見てないけど、もし眞一郎が飛び降りて死んだのなら、それは良いことだと思うよ。悲しいけど、でもそれで乃絵はきっと涙を取り戻せるし、それに眞一郎は彼女のお婆ちゃんみたいに空に浮かんで行けるからね。


 なんて重たいエピソードなの。彼女が木から飛び降りた瞬間、私の目は -_- から O_O になったもの。


 残るは第13話だけってどういうことなんだ!?!?!?


 これが最終話じゃないよ。あと一話残っていて、二つの話は結びついているんだ。


 あんな高さから落ちるなんて・・・でも、けっこうな量の雪があったから・・・


 この結末は前話の結末よりも悲しいじゃないか! :'( 俺は比呂美がどこか遠くへ行って、それで眞一郎が乃絵とひっつくものだと思っていたのに!


 純と乃絵の関係が若干「毛色の違う」ものだ明らかになったとしても、これまでの色んなことを通して、やっぱり俺は眞一郎と比呂美はくっつくべきだと思うよ。でも、そんなことを言うのはむしろ恋の邪魔だし、ちょっと変だよ。


 もしお前らがすべてのエピソードをくっきり目にしてきたのなら、今すぐその口をふさげ。一番苦しんできたのは比呂美で、それはすべて乃絵のせいだ。だから比呂美に対してクソをたれるお前らの腐れたその口をふさげ。


 雪だまりに落ちただけだろ。でもあの高さから彼女が落ちたことを考えると、ちょっとショックだったな。


 これはスクールデイズのライターが書いたに違いない・・・


 まったく乃絵は何するにしても変人だぜ・・・


 なんてこった、比呂美のせいなの? 「私たちをそっとしておいて」


 おい、あのインセスト兄貴と何があった???


 ああ神さま、彼が遅すぎたなんて言わないで。


 彼女は何をしようとしてるんだ。死なないでくれ


 比呂美は実に偉大なビッチだ。アイツが死んで地獄行きになればいいのに


 乃絵は自殺したの?


 僕は乃絵が自殺しようとしたんだとは思わない。単に彼女は、飛んでみようとしたんだ・・・


 ああ、これはとても悲劇的だよ! なんだかスクールデイズみたいな展開になる気がする・・・。悲劇的なのは良い、でもマニアックにはならないで欲しいな・・・ t_t 乃絵×眞一郎


 初めて見た時からスクールデイズに似てると思っていました


 うーむ、うーむ。彼女が飛んだ時に流れていたピアノ曲、あれはなんていうの? あの楽譜を手に入れて弾いてみたい。純と乃絵について?! うーむ。ヴァンパイアナイトみたいな取り合わせだなあ・・・他のカップルについて? はい、はい、しゅごキャラのイクトとウツアだね。(僕は寡聞にして知らない)


 いかーーーーーん、乃絵! どうして、どうして、どうして?? すごくたくさんの問いが残されたままだよ。僕のハートが痛む!!! 俺の希望がビリビリにかなぐり捨てられた!!! このアニメはどうしてこんなに苛烈じゃなきゃいけないんだ!?!?!? ああ、乃絵と眞野郎は永遠なんだよ!!!(この人は終盤、毎回吠えてる)


 乃絵の兄には可哀想なことだが、あいにくこのアニメは近親相姦アニメじゃないんだ ;(


 うん、これは僕のtrue tears涙腺を開いた。


 作中では水彩風の止め絵がいよいよ多用され、現実の物語と眞一郎の絵本は限りなく重なり合う。来迎丸とじべたの物語、涙の物語、三人の恋の物語の全てが同時にクライマックスを迎え、乃絵は惨めに地上へと落下する。最も高踏的な一時は、ひどく現実的な瞬間で幕を閉じる。悲しい物語だ。とても悲しい物語だ。


 「詩は絵のように」。詩人としての眞一郎が、「乃ち絵」という名の少女に惹かれることは物語的必然だった。それが後に「そして絵は詩のように」と拡張された通り、乃絵もまた眞一郎に惹かれる。眞一郎の「絵本」に比呂美が心底焦燥することは、ごく自然な成り行きといえる。比呂美が既に恋愛関係の勝利者であることは明白だとしても、乃絵もまたある意味での勝者であることについて、多数の同意を得られるだろう。ただし乃絵は、カルヴィーノの男爵と異なり、木から落ちて全てを失う。失うのだが。


 様々な文脈を含み、様々な物語に言及しながら、涙の物語は最終幕へ。


木のぼり男爵 (白水Uブックス)

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三四郎 (新潮文庫)

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 あるいは読書人にこそ向けられた作品かもしれない。視聴者の数だけ物語は浮かび上がる。視聴に耐える。あらためて書く。見るべきだ。見て、そして僕のまだ知らない物語を教えて欲しい。


13話のあらすじ1
11話のあらすじ