ファルシータ編 グッド&バッド クリア

…私は私で、クリスはクリスです。
クリスが正しいと思うことをしてください。
それが、私の唯一の、本当のお願いです。
私のことは気にしないで。全ては、クリスさんの思うように。
――頑張ってね。

というわけで、ファルさんからはひとまず「卒業」を許可してもらいました。彼女から、そして彼女らから、力強い決別の言葉と、きわどい声援と、厄介な宿題を貰って、再び雨の日々、次なる憂鬱、リセルートへ。それにしても、バッドエンドで交わされる、かみ合わない会話…「その方があなたは幸せになれるでしょうから」…付近が、この作品の持つ立体性(平行性ではなく)を示唆しています。少なくとも「人間関係とは、つまるところ、ひたすら利用し、利用される関係だ」なんて考えは、絶対受け入れられない。なぜならそれは、絶対にハッピーではないからです。では一体、それの何が間違っているのか? 自らにそう問いを立てたとき、回答の困難さに気付いて、私はクリス同様に弱ります。でも彼は間違いなく、「全部が間違ってる」と断言しました。作中から明白な間違いを読み取れるなら、そこから明白な正解を読み取ることもできるはず。だからこの結末は、それが明白な偽であること自体に意味がある。Falsitaとは、良く名付けたものですね。

ともあれ今はまだ旅の途中、先を読み進めましょう。