ちらつく島村おばけについて

 モバマスアニメがにわかに面白くなってきたので僕もわくわくしてます。つまり、友達が危機なのにぜんぜん気にもとめない前向きさと笑顔を振りまく島村卯月のそら恐ろしさについて。


島村卯月とシンデレラの魔法 - FULL MOON PRAYER” http://d.hatena.ne.jp/KeiKomori/20150221/p1


 これがまあ普通のアニメならそんなん考えすぎやろー2000年くらいのエロゲ考察サイトじゃあるまいし(みんなどこ行ってしまったんや詠嘆)みたいな話なんだけど、シンデレラガールズアニメの脚本がこれまでのところやたら計算づくに見えるので、どうも島村の明るさに違和感を感じる人たちの気持ちをむげに否定できないんだよね。

 だってほら7話、めちゃくちゃ計算づくが露骨だったでしょ。人によっては予定調和とご都合がすぎるってんで見てられないレベルだったんじゃないかな。本当に予定調和。露骨すぎる。んでロボットめいてたプロデューサーが人間味を取り戻して仕切り直し、さあこれから! みたいな展開。

 そんな露骨なメインストーリーの影に、しれっと登場した島村のハウス。卯月はめちゃくちゃ可愛く描写されてる。まさに天使ってキーワードは何度ポストされたか分からないレベル。そんで、ちゃんみおが出てこないことへの危機感も、それによるユニットの危機にも無頓着に振る舞う卯月のシーン。あまりにも浮き世ばなれした無憂っぷり。

 たしかに、もしかして一見メインストーリーに見えたちゃんみお騒動自体が、実は真のメインストーリーへの煙幕なんじゃないのー? って思っちゃうよねー。だってモバマスこれまでそういうアニメやってきてるもんなあ。

 島村は下積み時代、辞めていった仲間を何人も見てきているはずだし、ああいう状態になったちゃんみおがどういうことになるかについて想像できないほど馬鹿でもなさそう。じゃあ本当はメチャつらいけど努めて前向きに振る舞っているのかなと考えても、どうも描写がしっくり来ない。むしろ本気でなんてことないと思ってるか、そもそも全く気に留めてない気配がある。

 不要なアイドルを消耗素材にして選んだアイドルを成長させるモバマスゲームの仕組みに擬えて、訓練所に一人残された卯月を「みんなをレッスン素材にした」と笑っていた1話だけど、今となってはこの話題も少々ひんやりするような気がするのでいよいよ面白いモバマスアニメの行く末に注目重点な。


 〜いか妄想〜


 で、僕としては上のリンク先の人の考え方はすごく面白いと思う。

 というのも、よくわかんないけど笑顔ですごく強い、っていうワードが、アニマスの春香さんについて僕がずっと抱えてる違和感をつつきまくってるのだ。

 アニマスは全体としてとても面白かったけれど、春香さんに関してだけすごくもやもやしたものを抱えたまま終わってしまった。あの子はゲームの時から良くわかんない子だったけど、アニマスの春香さんはよくわかんないまま妙な団結モチベーションを抱えたもんだから、結果として団結おばけみたいな存在になってた。

 劇場版ではさらに進んで、確固として駆動する団結装置みたいなものになった春香さんはみごとにリーダーを勤め上げてレジェンドになった。テレビ版よりもずっと理解しやすいものになったから、違和感もずっと少なくなった。なったけど。

 アイドルになりたいってふわふわした気持ちを何かでがちがちに補強すると、たとえば団結おばけができあがり、あるいは今の卯月みたいなどこか肌寒い笑顔のかたまりができあがるんではないかしらん。

 僕としては、春香さんには人間に戻って貰いたいので、あのアニメがやり残したことを、あるいは高雄監督がもう一度挑戦してくれているのなら、それが島村の涙を要求するのだとしても、ちょっと期待してしまう。

 「あの人何考えてるのかさっぱりわかんないんだもん」「いつしか車輪になった」みたいなセリフが意味深に見えてしかたないので今日はもう寝た方がよさそう。みなさん良い夢を。


 というかモバマスアニメはいちいちアニマスと演出似すぎててたとえばあの陰気な時に画面が暗く白っぽくなるのとかいったい何度やるんだよ知ってる春香さんが落ち込んだらなる演出でしょもうそれ見飽きたよとか思ってたけどあれがこれからアニマス最終回らへんのやりなおしだよってアッピルしてるんだったらいやこれはぜんぜんワオ-ワオ-!もう寝なさい