アニマスファン向け、アイマスゲームシリーズ紹介

 アニメのアイドルマスター、通称アニマスでゲーム版にも興味を持った、でもどれがどれやらわかんない、なんて人がいないとも限らないので、これまでに発売されたゲームシリーズを中心に紹介しましょう。


結論:
・世界観を詳しく知りたい 無印 or アイドルマスターSP
・最新のアイマスの流れ アイドルマスター
・全員プロデュースしたい 無印 & アイドルマスター
・手っ取り早く雰囲気を掴みたい アイドルマスターDS

アイドルマスター(通称:無印)
 

アイドルマスター Xbox 360 プラチナコレクション

アイドルマスター Xbox 360 プラチナコレクション

 07年の春にXBOX360(通称:箱○)で発売された、アーケードからの移植ソフト。家庭用アイマスシリーズの原点。箱○の能力を生かした映像美と、星井美希の鮮烈なデビューが際だつ。
 ニコニコ動画アニマスでの印象とは異なり、各アイドルとプロデューサーの一対一の関係を掘り下げる。アイマスの「プロデューサー」ってなんなの? という疑問があるなら、ぜひ手にとって欲しい。
 移植作所以の取り回しの悪さも手伝って、なんというか(良い意味でも悪い意味でも)マジで深遠な奥行きを誇っている。お気に入りのアイドルのものだけでも、エピソードをすべて見た、と断言できる人は、いまだにほとんどいないのではないだろうか。
参考:アイドルマスター初心者のためのレッスンテク

 春香の少しほろ苦い結末、美希の言いしれぬオーラ、むっつりスケベな真、伊織とうさちゃん、亜美真美のマジ姉妹丼、千早のローションプレイ、やよいの持ってきたクルミ、あずさの性感マッサージ、できる律子の劣等感、雪歩のサラッサラッな髪の毛。そういうのが味わえるのが無印です。いつか、遊んで欲しいな。

アイドルマスターSP
 

アイドルマスターSP ワンダリングスター PSP the Best

アイドルマスターSP ワンダリングスター PSP the Best

 上記無印アイドルマスターの、ソニーPSP移植版。XBOXはさすがに買えないけれど、無印を遊びたいという人に強くおすすめ。
 パーフェクトサン、ミッシングムーン、ワンダリングスターの三本が発売されており、それぞれに三人ずつのアイドルが登場。とりあえずはアニメでお気に入りのアイドルの含まれるバージョンを手にとってみては?
 ゲームシステム・ストーリー共に、無印にほぼ準拠している(システムに関しては改良されている!)ため、これを一通り遊べばアイマス知識はほぼ身につく。ただし、美希がプレイヤーキャラではないので、美希ファンは特に注意。あと、しかたないのだが、映像は無印に大きく水をあけられている。
参考:アイマスSPかんたん攻略と解説

 無印の下位互換ではあるものの、意欲的な改良ゲームシステムと若干の新規ストーリーが楽しめます。アイマスシリーズで最も売り上げを伸ばしたのは伊達ではありません。プロデュースこそできないものの、貴音や響のキャラクターも押し出されていて楽しい。箱○ない人は、とりあえずここから?

アイドルマスター ライブフォーユー(通称:L4U
 

 XBOX360。無印アイドルマスターから、映像シーンだけを取り出したステージ鑑賞ソフト。ゲームとして単体では2時間で遊び終わるため、アイドルが踊っているのを見ているだけで嬉しい! という状態にまでなってしまったファン向けのアイテム。
 初期状態で収録されている楽曲・衣装などは極めて少なく、ネット経由で購入できる有料のダウンロードコンテンツ(通称:DLC)の導入がなければ寂しい。アイドルに新しい服を着せて踊らせるのが嬉しい! という状態にまでなってしまったファン向けのアイテム。
 満足に楽しもうとすると、DLC購入に数万から十数万の追加投資を必要とするものの、ニコニコ動画でのアイマスMADの最盛期を支えたポテンシャルを誇る。歌って踊るアイドルを見ているだけでとにかく嬉しくなる精神的麻薬でありファン向けのアイテム。

 こればっかりはフルプライスファンディスクという他ありません。DLCさえ集める資金があれば、かなり楽しめるのですが。そうそう、DLCで購入できるミニドラマ、アイドラシリーズは地味に面白いのでおすすめ。あと、主役としてファン代表Pという概念が提起されましたが、あまりの不人気さにフェードアウトしてしまいました。かわいそう。

アイドルマスター ディアリースターズ(通称:アイマスDS
 

アイドルマスター ディアリースターズ(特典無し)

アイドルマスター ディアリースターズ(特典無し)

 ニンテンドーDSソフト。上記3シリーズとは主役を変更し、またストーリーを主眼に押し出した意欲作。三人の主人公それぞれには有名声優が起用され、アイマスっぽいのにアイマスにはなかった要素が目白押し。
 DSでは映像がいかんともしがたかったこと、フルボイスではないこと、主役が完全に新キャラだったことなどから、売り上げ的にはシリーズ最下位に甘んじているものの、もしかするとアイマスで一番面白いかも。少なくともストーリーは一番しっかりしているので、手にとって損はないと思う。
 そうそう、無印以来のメンバーも随時登場します。けっこうな頻度で。
参考:アイマスDSのあらすじ(ネタバレ)

 緒花がアイドルを目指したら、真・ダメプロデューサー、ぎゃおおおん男の娘、という三本立て。なんか面白そうでしょ? 実際面白いので、たぶん中古も安くなっているので(笑)、ぜひ手にとってみてください。凄く気軽に遊べるので、案外これが導入に一番いいかも?

アイドルマスター
 

アイドルマスター2 - Xbox360

アイドルマスター2 - Xbox360

 XBOX360PS3。「オワコン」騒動で話題になった、3年ぶりの完全新作。キャラクター共通で内容を一新。騒がれていたほどに悪くはなかったがファンが期待していたほどに素晴らしくもなかった、というのが僕個人としての正直なところ。
 イメージとして、新キャラが増えてストーリーが強化されたL4Uだと思えば大きく間違うことはない。強化された映像、貴音と響の参入。
 伊織・亜美・あずさ・律子のNPC化は残念であったが、実際、プロデュースできるアイドルたちにも取り立てて大きなストーリーがあるわけでもない。ちなみに、ステージ鑑賞は全員分楽しめる。
 余談だが、昨今のアニメ化、PS3移植、新聞・TV広告等々の様々な動きを見ていると、アイマス2発売前後のオワコン騒動、当時の関係者は相当肝を冷やしたのではなかろうか・・・。だって動いていたお金の額が、僕らの想像以上にとんでもなかったんだもんなあ。

 アニマスに最も雰囲気が似ている。無印と比べて圧倒的に手軽に遊べる。反面、奥行きに乏しく、周回すると無印以上に作業ゲーム。良い点悪い点あるけれども、まあ、アイドル達はものすごくかわいい。なんともコメントしづらい作品。PS3版が発売されたら、遊んで見てください。


*おすすめイラスト資料集
 杏仁豆腐さんの手がける公式イラスト集。CDのジャケットなどに使用されたデザインを中心に、アイドルごとのイラストが大量に収蔵。暇なときに開くととても幸せ。
 心からおすすめ。
 

杏仁豆腐 イラストワークス ブリリアントアイドル

杏仁豆腐 イラストワークス ブリリアントアイドル


【無印を買って、アニマス6話のプロデューサーになろう】
 アニメからだとあんまり信じられないでしょうけど、アイマスって、実は、けっこうほろ苦いゲームなんですよ。どうしようもないことは、どうしようもないんです。でも、ダメならダメなりに、結末がある。
 一年間っていう限られた時間で、毎回リセットされるアイドルとプロデューサーの関係。記憶もステータスも持ち越しできません。残るのは、獲得した衣装と、自分の経験です。
 なんどもプロデュースして、上手になって、最初上手くいかなかった子をトップに導いた時、きっと複雑な感慨に襲われるんじゃないかな。
 それは、志半ばで別れた、もう二度と会えないあの子のことであったり、活動にかまけてロクに話もできなかった、今回の子のことであったり。
 自在にプロデュースできるようになればなるほど、いろんなことが懐かしくなる。置き忘れて来たものがある気がしてくる。だけど、そこに、アイドルたちのエールが届く。なんだか不思議な感覚があって。
 それは、アイドルを育てているように見えながら、実は、プロデューサーを育てるゲーム。