小早川紗枝に見る京言葉のうらおもて

 初期キュートの優秀なアタッカー、小早川紗枝
 いわゆる京言葉キャラなのだが、

「プロデューサーはん。暑かったら扇いだるでぇ〜

 可憐な容姿からまさかの濁音。



 扇いであげますえ、ではないところが、実際リアルなのだ。
 町内会の打ち上げなんかにいる、すっかり赤ら顔になったおっちゃんの、「ビール飲ましたるでぇ(飲ませてあげますよ)」的な語尾、と言えばニュアンスが伝わるだろうか。


 一見おしとやかだけれど、実はけっこうぞんざいで厚かましい、東西を問わずそこら辺にいる普通の女の子としての京言葉。
 とってもリアルだ。



        ☆        ☆        ☆



 事態を必要以上にリアルにしたのは、このセリフである。

「プロデューサーはんがおる聞いて、応援に来はりましたよ

 「〜しはる」は多かれ少なかれ敬語のたぐいだ。
 つまり、これは自分で「紗枝さんが応援に見えましたよ」と言っているわけなのだが、かの微妙な言葉遣いのできるライターさんが、こんな初歩的なミスをするとは考えにくい。
 そこで、これが意図的なものだとすれば、彼女の一見おくゆかしい発言の含意は、こうなる。

 「カワイイ私がわざわざ応援にきてあげたんやで。喜びや?」

 今一度、上の画像を見てほしい。



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 思い起こせば、こんなセリフも。

「プロデューサーはんといると、ほっこりするわぁ


 ほっこり (1)京都ことば。

 基本的に「つかれた」と言う意味。肉体的より精神的疲労の場合に使われる。
 例→ほっこりしたから、カフェいこか?

 「あんたといるとくたびれる」



 「周子はん、あれでええ人どすえ?」

 あれで。



結論:
 紗枝ちゃんマジ京女。