エポックとしての涼宮ハルヒ・アニメ

この作品の演出であり重要な構造である「時系列と物語の分離」は①おたくメディアにおける物語の結末とは何か②パズルを詰めて行く先には何があるのか、のそれぞれに対して挑戦的な試みだと言える。前者に関しては図らずもエヴァンゲリオンがアイ・オープナーとなった「結末なんて人それぞれ」的認識の完全肯定、すなわち主題放棄と物語の拡散に、後者はFATE/ATARAXIAが提示した「完成=終末(収束/消滅)」式悲観モデルに対応する。