イタリア旅行

柱の基部は人の背丈より高い

basilica内部。外から見るとあれほど地味だった大聖堂も、その内部は静謐さと美しさ、気高さに満ちている。ファサードが未完成なのと同様、内壁も未完成で、あちらこちらに白いままの壁が目立つ。というよりむしろ白い壁ばかり。もし完成していれば、壁面下部には多くの聖人たちの姿や、聖書物語の壁画が、その上部には御使いが舞飛ぶ神の国が、そして最上部、遥かに見上げる天井には、空、星の瞬く虚空が描かれたことだろう。我々の視点は、地から天、そしていつしか虚空へと導かれる。