アリエッタ

ネタバレ掲示板の「さかなさん」へのお返事。
エディタで書いていたのですが、ちょっと長くなりすぎてしまい、おそらく読みにくいと思われるので、こちらで臨時に公開します。当然、ネタバレです。







まず、アルが意図的に「歌が下手」「引っ込み思案」等を演じていた可能性はありません。DPC内において
>トルタはなにもかもをもっていて、強かった。私はその逆。だからクリスは、トルタには自分が必要ないだなんて、馬鹿な想いをもつようになったんだろう。一度わかってしまえば、あれだけ悩んだ日々が嘘のように、納得がいった。

>歌うことは好きだったが、私にはその才能がなかった。
>歌いたかった自分、なりたかった自分。
>なりたい自分に、なればいい。トルタのピアノに合わせて歌ったときのことを、私は忘れていなかった。
>今までは、自分がどんな音を出しているのかもよくわかっていなかったんだろう。
と事故後生霊になったときのアル自身のモノローグで語っています。このことからアルは間違いなく歌が下手で、「歌が下手」「引っ込み思案」を嫌っており、クリスへのアピールになるとは考えてもいなかったと言えます。


これに関してのお返事。たしかにアルは、「意識して」は、あるいは「理解して」はいなかったのでしょう。しかしそれは、事実が「そうではなかった」ことを意味するわけではありません。また、他の項目について、詳しくは下記をご覧下さい。


あと、最後ときのトルタ=アル融合説ですがたぶん無理だと思います、トルタの中のアルは1/5で死んでいると思うので。最後までトルタの出番がないのもトルタにとっての「役割」はもう終わってしまったので、出てこないだけだと思います。


こちらも少し、訂正させて頂きます。「トルタ」と「アル」は融合したのではありません。あれは、フォーニの導きで勝手に「トルタ」が「アル’(偽)」に変わり、その「アル’(偽)」へとフォーニが乗り移ったのです。ではなぜ、フォーニは「トルタ」でもなければ「寝ているアルの体」でもなく、「アル’(偽)」を求めなければならなかったのか。それについても、詳しくは下記をご覧下さい。


なぜフォーニは歌が上手なのにアルに戻ると下手なのかという疑問ですが、これは当たり前なことであり、疑問でもなんでもないんです。人は自分が思うように正確に声を出すことはかなり困難です。もともとアルは音楽を聴く耳は確かなので、妖精という特殊な状態で理想の声をだせるようになり
歌が上手くなっただけだと思われます。ですから声帯を震わせてだす生身の声を作り出す技能は進歩していないので、肉体に戻ると下手なままでも不思議はありません。

余談
ここまでは内容的な話をさせていただきましたが、以下は3次元的話なので万一不快になられたらすいません。EDムービーがフォーニEDも一緒な理由はたぶん予算と時間の関係なので意味はないと思います。そもそも昔のスクリーンセーバーかと言いたくレベルですし。ベッド上のアルの顔が痩せてないのは、原画のしろさんが痩せた顔を描けないのが原因と思われます。4冊ほどしろさんの同人誌をもっていますがあの系統の顔以外見たことないので。

この部分に関しては、たとえそうだとしたら私の説明が及ぶ世界ではありませんので、私は「そうなのかもしれません」と言うしか無いようです。ただ、個人的な意見を述べれば、それは「物語」としての「シンフォニック=レインという作品」の文脈上においては、あまり意味を持たない指摘ではないかと考えます。