「飛影はそんなこと言わない」


 もう充分でしょう。ファンが想定の範囲を超えた不満を持っていることは、充分制作チームに伝わっているはずです。


 昨日の『団結2010』の内容に関して、それぞれに思いがあることは分かります。しかし、この反発の激しさはちょっと異常だ。
 アイドルのプロデューサーという建前、そしてアイドルのファンという建前、これを忘れてはいませんか。


 アイマスガールズたちは女の子です。僕やあなたではなく、仮想のアイドルでもない、泣くし凹む、普通の女の子たちです。参加したての二十歳そこそこの子だっている。
 そんな彼女らが晒されている状況を、少しでいいから想像してみてください。


 期待と緊張の中で迎えた新作の発表が炎上。喜んでもらえるはずだったPVは、喧嘩まがいのコメントまみれ。そして真心を込めたCDは、「こんなの誰々じゃない・・・」。


 しかもそれ全部、ファンがやってるんですよ。


 アンチじゃなく、昨日まで、先週まで心から応援してくれてた人がやってるんですよ。
 このままだと、たぶん、心、折れちゃいますよ。


 言いたいことは、今じゃなくても言えます。でも、折れちゃった心は、もう戻りません。
 僕らはついこの間、一人を見送ったばかりじゃないですか。


 お願いです。もう見たくないよ。



追記:
 
 ぶっちゃけ声優問題です。それが便乗組の悪ノリに過ぎないとしても、経験的に声優ネタは火薬庫過ぎる。炎上に至りいざ団結したって、焼け跡から焼死体を発見ってことになりかねないので、火種が既に存在することを軽く見るべきじゃないと僕は思う。

 いくらアイマスファンが製作陣とガールズのどちらに責任があるか十分わきまえていようと、ファン以外の人間が面白がって火を付けて回るのを止める手だてなんてない。 そして、どちらが容易にダメージを食らうかは自明だ。

 なによりも、今何を言ったって、お祭り組の面白おかしいネタになるだけなんだから。ネタがある限り彼らは火をつけ続けるし、火の手がいつバンナムの振る舞い以外にまわるか分かったもんじゃないから。

 そのうちまた落ち着いて議論もできるんだから、最悪の事態になる前に、少しでいいから自重しようよ。今、運営の方針になにを言ったからって、今すぐ事態が変わるわけはないんだから。

 僕らが言うだけ言ってスッキリした後、バンナムがファンの意を汲んだ作品に作り替えてくれたとして、もし、中の人が無事じゃなかったら、それって僕らが望んだものじゃないと思うんだ。


        *        *        *


 今から考えると、発表の後始末をガールズに押し付けて、ガミPや石原Dが憎まれ役を引き受けるところまでは台本の内で、想定外だったのは騒ぎが大きくなりすぎたことと、結果、被害が彼女のdisまで及んだことなのかもなあと思う。声優にはダメージがいかないように配慮してても、ファン以外には関係ないし。

 慌てて「お願い」を出すあたり、事態が製作陣の想定を超えてると仮定して、やっぱいろいろ思うところはあるけど、団結するしかないんじゃないかなあ。これ危機だよ。声優関係で荒れると、本気で収拾つかなくなるぞ。ご存じの通りだ。

 公式のアナウンスが出ちゃった以上、「今さら言えた義理じゃないが、頼むから自重してくれ」って意を汲もうよ。みんなの手元のCDの向こうには、何よりもガールズの真心があることを忘れないで。

 彼女らの顔に免じて、どうか一つ。