わか春香爆誕


 すんばらららっしいアンソロジーでデイリー1位になるかと思えばアンコール動画で一同を激憤させ(ばかむらP)、カクテルvsサバイバル企画では美麗なガチPVを投入もあっさり負けてみたりと、ガチからネタまで万能のその存在感をあらためて示したわかむらP。歴史に残る人物ですね。
 で、今回のお祭りで炸裂した傑作、いろいろありますが、僕的に一つだけ推せと言われれば、WAKAMURA RECYCLE VOL.3の「FREE FREE」。末広がりの八番手です。
 まず、とにかく格好良いし音楽もいい。さらに、わかむらPがこんな映像作りをしてきたという衝撃! ちょっと今までに無かった方向への挑戦に思えますし、少なくとも、PSPSの回転寿司、寝逃げの七色残像などと同じく、彼の来歴を語る上での道標の一つとなったことは間違いないでしょう。そしてなによりも春香さんの表情とシンプルな歌詞の融合が表すのは、あの夏から一年以上経った閣下に他ならず。
 先日タクヲPが「最近みんなは黒春香さんのことをもう忘れてしまった僕は寂しい悲しい」って話してたんですが、さすがわかむらPは格が違った。あの芋臭くドジで泣き虫な——”可哀想な”わた春香さんは影を潜め、今僕らの前に姿を見せているのは、むしろファンを突き放すかのような言葉を告げる、純正の黒春香です。

 『春よ、来い』でも感じたんですが、彼女は順調にアイマスPの手元を離れつつあるような気がします。それはつまり、僕らファンにとっての彼女という偶像が、物語に還元していくことであって、少し寂しい事実でもあるのですが、しかし、あの結末に閉じ込められている彼女にとって、それはきっと幸せなことなのでしょう。