感想ポエム

    http://d.hatena.ne.jp/hajic/20080504/p1
 先日の感想ポエム大会にご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
やっと僕個人の感想をうpできる時間が取れましたのでここに恥をさらします。
未見の人は良いMADなので見ればいい。


アイドルマスター 春香 Pへの恋歌 NAO】

    http://www.nicovideo.jp/watch/sm1427864


 光の中に消える後ろ姿が僕にイメージさせるものは、縁起でもないが『隣の家の少女』だったりする。主人公の憧れの隣人が、継母とつれ子によって虐待され続ける世にもおぞましい話で、だれでも一度くらい読んでおいたほうがいいくらい二度と読みたくない本である。
 結局彼女には世界で最も残酷な救済が与えられる。不公平な世界の、ただ一つ真に平等な結末。すべての人にその結末が待ち受けているように、すべての物語にも平等にそれは訪れる。終わらない物語はない。気づくか気づかないかの違いこそあれ、キャストたちもまた同様。
 シンフォニックレイン挿入曲、”メロディ”のコーラスが好きだ。もう届くことはなくても告げたい、伝えそびれた言葉たち。その歌詞が、衝撃的なレクイエムであるアルフィーネの裏面、すべてのキャストへの決別と激励の意思が込められた祈願であることがわかるのは、事実ファルシータと別れ遠く離れた時点であり。
 春香の皮肉なエピローグ。アイドルマスターの終末、僕らが彼女のことを思い出に変え、あるいは忘れ去ったとき、彼女はプロデューサーのもとに帰るだろう。僕らの元へではなく、彼の元へ。不思議とひがみは感じない。けれど、その日を願う半面、僕はまだ彼女のことを忘れられないでいる。
 きっと今度も言いそびれる言葉を、いつも心に浮かべる。いつか薄情な僕が春香を忘れたとき、僕の背中にも惜別の歌が届いてほしいと思うのは、やっぱり甘えすぎかもしれない。