true tears(アニメ)紹介 1〜3話

 こいつはちょっとばかし面白いシリーズだ。でも、そんな台詞で連中が動くわけはない。人を乗せるにはそれなりの段取りってものが必要になる。自分の頭の中に物語を整理するついでに、あらすじと感想、そして海外視聴者の端的かつ忌憚ない意見を併せて紹介していく。数回に分けて行うことになる、当然ながら。


episode1 私…涙、あげちゃったから



 「僕の中の君はいつも泣いていて、君の涙を僕は拭いたいと思う。でも、拭った頬の柔らかな感触を、僕は知らなくて」


 蔵元の一人息子である仲上眞一郎は、昨年の親族の不幸以来同居している幼なじみ、湯浅比呂美を気にかけている。眞一郎の記憶の中の彼女はいつも明るく彼を魅了していたが、仲上家に移り住んでからというもの、彼が彼女の笑顔を見ることはなかった。ある日眞一郎は、学校の飼育小屋で石動乃絵という奇妙な少女に出会う。彼女は「飛ぼうとしないニワトリ」を非難し、眞一郎もまた同様だと告げる。「あなたに不幸が訪れますように!」 彼女の発言以来不幸が続く眞一郎は、手製のニワトリ人形を持って乃絵に謝罪を申し込む。大いに感心した乃絵は彼を見直し、共に飼育小屋に向かうが、彼らはそこであの「飛ぼうとするニワトリ」がタヌキに襲われた事実を知る。心配する眞一郎に乃絵は告げる。「泣かないわ。私、涙あげちゃったから」


Veohのコメント欄から抜粋した外国人コメント

 こんなに面白いストーリーだとは全然予想してなかったわ! cool cool cool xD 私が一番好きなタイプのアニメに思えるの! イェイ


 乃絵は眞一郎を呪う権利を持っていない。眞一郎をニワトリと比べて侮辱したのは彼女だし、彼がからかい返したのは正当な行為だ。乃絵が眞一郎をナデナデしたとき、彼女が何様なのか分からせてやるために、彼はその手をふりほどけばよかったのに。彼の母親は彼宛の手紙を勝手に読んだりしてちょっとナーバスな感じ(これはプライバシー侵害だ)。愛子に関して、ちょっと背丈をからかわれただけで眞一郎をひっぱたく権利は彼女にない。俺は言うがアニメに登場する女共はいつだって男よりも権利を持っていると考えてる。人権の平等性が本当に必要だ。


 Opテーマいいね


 何となく百合ものっぽく見える。


 (ヒロインの見た感じが言葉に似てるから?)あんまりエッチすぎるお話になりませんように...


 面白い。全何エピソードなの?


 ひたすら面白くなっていく13話だよ。


 キュートなアニメのようだ。


 良いエピソードだ。見続けることに決めた。


 三角関係の基軸が紹介される第一話。ビビッドに描かれる乃絵に対して比呂美のイメージは暗い。乃絵の奇矯な振る舞いの謎、そしてふさぎ込む比呂美の抱える秘密について、視聴者の好奇心は誘導される。「涙、あげちゃったから」がメインタイトルと呼応することは明白なものの、いまだ世界はあやふやに過ぎる。


true tears vol.1 [DVD]

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episode2 私…何がしたいの…



 「私には、使命がある。涙を取り戻さなくちゃいけないの。そのためには、選ばれしものの涙が必要なの」


 泣かない理由を語った乃絵は、訝しがる眞一郎に問いかける。「涙って何?」 返答に窮する眞一郎。そんな彼を「見込みがある」と決めつけた後、乃絵は立ち去る。夕飯時、父親から進路について尋ねられる眞一郎だが、絵本作家を志望する彼は母親に反発して食事を早めに切り上げた。眞一郎は自問する。「涙を乃絵にやったら、俺は泣けなくなるのかな」 翌日以降、乃絵は積極的に眞一郎に絡むようになる。赤い木の実ばかりよこす乃絵に困惑する眞一郎。一見無関係を装う比呂美だが、飼育小屋で乃絵と接触し、眞一郎には乃絵の悪い噂について告げる。さらに翌日、眞一郎を呼び出し、「乃絵と友達になるため」の仲介を求める。比呂美は部活中、眞一郎と祭りに行った遠い日を思い出す。注意力散漫を理由に休憩を命じられた比呂美は、訪れた乃絵に「あなたは嘘付き」だと告げられる。帰宅後、比呂美は眞一郎を呼び止め謝罪する。「石動さんって凄いと思う。私、見抜かれちゃった」



Veohのコメント欄から抜粋した外国人コメント

 どうして彼は鳥のエサを受け取るの? 彼女の顔に投げつけてやればいいのに。


 うーむ。興味深いストーリーだが、悲しくなさそうだ。俺はもっと悲しいシリーズを捜さなければ。


 何を求めてるの? 悲しいお話? どうして悲しみを捜すの? それは君の毎日が幸せすぎるからじゃないの? あるいは君は単に感情的になりたいの? もし悲しいお話が見たければ、スクールデイズやボーイズビーやほかの色々を見ると良いよ ;D


 俺が悲しみを感じたい理由は、それが本当に強くて優れた感情だからだ。君も一度試してみると良い。とてもリフレッシングだから。でも、やみつきになるかもね。へへへ。


 僕は悲しみが嫌いだ。だから悲しいアニメも嫌い。スクールデイズは僕がこれまで見たなかで最悪だった。だって悲しすぎるんだもの。


 ワーオぐっと良くなってきてるじゃない。しかもまだ2話目だよ! わっほい!


 比呂美もまた、眞一郎と同じように、内心で幼なじみのことを強く気にかけていることが明かされる。そして同時に、彼女がちょっとした策謀家であることも。若干きわどい台詞が視聴者を心配させる乃絵だが、その一方で比呂美の内心を鋭く突くなど、真から頭がおかしいのではなく、オリジナルな価値観に従って行動しているのであることが示唆される。いずれにせよ、闖入者の一撃によって二人の物語は転がり始めた。ここから、本番開始。



episode3 どうなった? こないだの話



 「僕は、君に掴んで欲しくて、手を差し出した。その時、雪が舞い降りてきた。赤い、赤。不思議な雪」


 学校では乃絵の赤い実攻勢が加熱する。帰宅する乃絵を追い掛けた眞一郎は、彼女が見知らぬ男のバイクの背に乗って走り去るのを見送り、三代吉の待つ今川焼き店を訪れる。店主の愛子は、眞一郎と共に祭りの稽古場へ向かう道すがら、先日の比呂美の頼み事について尋ねる。あやふやな返事をする眞一郎に、彼女が仲介を求めた理由は分かる気がすると愛子は言う。好きな人の側にいられないとき、その人の側にいる人に近づきたくなるとの言葉を聞き、比呂美が自分のことを好きなのかもしれないと眞一郎は思う。家では母親が比呂美に酒瓶の配達を頼んでいた。眞一郎は比呂美と共に配達に行き、幼い頃の祭りの夜の思い出話をするが、忘れたと答える比呂美に落胆する。翌日、赤い実を辿って乃絵を発見した眞一郎は、木から落ちた彼女を背負い、命じられるまま体育館を目指す。眞一郎はそこに比呂美と、先日の見知らぬ男、すなわち乃絵の兄を見つける。釈明のために比呂美を捜す眞一郎は、比呂美が親友に向かい、乃絵の兄を好きだと宣言する現場に出くわす。



Veohのコメント欄から抜粋した外国人コメント

 愛子は眞一郎と三代吉が乃絵にボーイフレンドについて話していることに聞き耳を立てるべきじゃない。なぜならそれは男同士の会話で、女には関係ないからだ。眞一郎は根性を据える必要がある。さもなければ乃絵は彼の上をドアマットみたいに歩き続けるだろうから。彼女が単に眞一郎を利用するためだけに怪我をしたふりをしていたなんて、いったい誰が思うだろう!


 あの女はホントうんざりさせてくれる。もし眞一郎のことが好きなら、はっきりそう言えば良いんだ・・・


 君が愛子について話してることを祈るよ。だってなんだって彼女に眞一郎を蹴飛ばす権利があるっていうんだ。それに僕はアニメのこの手の手法、男共を背骨なしの弱虫みたいに扱う裏切り行為が大嫌いなんだ。男を手荒に不正に扱ったり、傷つけるためだけにからかったりする女達に仕返しをする男達をもっと見たいんだけど。


 乃絵は間違いなく比呂美を見透かす第3の目を持ってる。でもあの男はちょっとオールドファッション風味のパンチをがちがちの頭に食らうべきじゃないだろうか。コケコッコー。良いエピソードだ。


 僕は心からこのOpソングを愛してる。素晴らしい。素晴らしい。


 ははは、眞一郎は事態がわかったり分からなかったり。これはとんでもない心理ゲームだよ。可愛そうな眞一郎。でも彼の笑い顔はちょっと変態っぽいね。


 神さま! 凄く可愛い、あの小さな頃の女の子は心からタッチングでキュートだ。あと乃絵の歌う歌が本当に好きだな。尊敬に値する。特にアブラムシのがいい。次は一体どうなるんだろうXD


 眞一郎が綴る絵本に、赤い雪を降らす天使として描かれる乃絵。各所で敷かれる伏線が、早くも結末の匂いを運ぶ。(最大八角関係にまで拡大する)眞一郎を取り巻く三角関係は、第四の中心的人物の参入を得た。自縄自縛に陥る比呂美、端恋慕の愛子、哀れな三代吉、そして比呂美の笑顔を希求する眞一郎。乃絵はまだ無邪気に涙を取り戻すことを信じている。『木のぼり男爵』の悲しい滑稽さと潔癖さを匂わせながら、四辺形の危うい安定へと物語はその歩を進めて行く。


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4話〜5話のあらすじ