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朝8時過ぎに出発してアルトアディジェの高原フルガリア村へ向かう。コッラードが仕事のためピエモンテに戻ってしまったのでメンバーはパオロとパオラ(母)、キアラ、ピエトロに僕である。
氷河侵食の見本みたいなU字谷を見たり、投げ入れ堂さながらの修道院サンタマリアデッラコロナを見たりしているうちにフルガリアに到着。
高原である以外は何もないチロル風の村で、唯一の自慢と言えばギネスに載っているという世界一長い木の長いす(20m)くらい。
ちょうど立っていた市を眺めてパオロの姉妹の別荘で昼食。二種類のリゾット。マントヴァ風のリゾットは本当においしい。ピエモンテとかエミリアとかのは重たくてどうにも好きになれないのだけれど。
ピエトロとフリスビーをしたり、近くの湖に出かけたりしているうちに夕方になり、パオラを残して四人で帰宅。
疲れきったキアラは眠り始め、後部座席で退屈をもてあましたピエトロはしばらくキアラの髪の毛をいじって大いに不評を買っていたのだが、パオロが気を利かしてCDを止めると彼も静かになった。よかった。
問題はパオロまで静かになってしまったことである。
呼びかけても返事が5秒後くらいに戻ってくる上に、「何?なんて言った?」ばかり。明らかに意識はまだフルガリアらへんにさ迷っている。超怖い。
仕方ないので再びCD(パオロお気に入り)をつけたところ、パオロは元気になって歌いだし、案の定ピエトロも起き出してキアラの髪の毛を引っ張り始め、寝起きのキアラは大いに憤慨して車内は賑やかで僕はああどうすればいいんだという微妙な気分になった。事故がなくてなにより。
夜に級友の新聞記者ルカが拾いに来てくれる。コッラード宅にお別れしてカブリアーナへ。