この哲学者を見よ エピクロス派の説明

アテナイという土地は、庭園学派にとっては居心地がよかった。哲学の分野だけを見ても、アテナイはじつに多彩だったからだ。目立ちたがり屋のソクラテス、集会の好きなソフィストたち、扇動屋のキニク学派、自殺したがるストア学派など、さまざまな人が集まっていた。
アテナイ良識派軍団」はそんなわけで、庭園の主とその説教をせっせと攻撃しはじめた。攻撃はいとも簡単だった。なぜなら、エピクロスは快楽を彼の思想の核にしていたからだ。モラリストはそこを的にして、俗悪な快楽主義者のレッテルをやすやすと貼ることができた。