ヨーロッパの羨ましい点は隣の県に出かける気分で他の国を訪問できることだと思う。言葉の問題も文化の問題も現代となってはそれほどの障害ではないし、何よりEU内部での国境検問廃止は大きい。
翻って日本を見てみれば、確かに韓国にも中国にも比較的安価で訪れることは可能だが、なにぶん政治的感情的障壁が大きすぎてなかなか足が向かないのが実情である。交流がないから対立は深まる一方だし、共通語としての英語の学習も進まない。不幸なことだ。
実際、英語を使う機会がさっぱりないというのは現在日本の抱える最も重大な問題じゃないかと僕は思う。
何せ英語が使えないと世界では誤解され放題だ。ただでさえ引っ込み思案ではっきり物事を言わない国なのに加えて、それを説明する手段も持たないからこれは大変なことになる。
2ちゃんねるあたりではあまり問題にされてないみたいだけれど、何をおいても英語は勉強すべき言葉だ。少なくとも東亜板でピラニごっこするよりは百万倍役に立つ。
中国人も韓国人も海外にコミュニティという拠点を持っている。日本人にはそれがない。品の良さで知られているということは、ひっくり返せば何時までも都合のよいお客様だと言うことでもある。
ますます流動化する世界で、今までのような日本の姿勢は通じないと僕は思う。アメリカの従軍慰安婦もとい”従軍性奴隷”決議案に象徴されるような事件がこれからも多発していくはずだ。
海外に拠点を持っていないというのはこういうことでもある。選挙区民の韓国系米国人のために提出された議案であることが明かで馬鹿馬鹿しい、と言い切ることは易しい。ただしそれに対抗する手段を日本は持っていない。
日本人はそれなりに優秀だ。少なくともヨーロッパではエリートの端くれ程度の扱いはして貰える。自惚れろと言いたいわけではない。ただ自覚を持つ必要はあると思うのだ。
日本人がこれからも品を持って生きていくためには、それなりの労力を払う必要がある。経済力には一時期ほどのポテンシャルはない。韓国や中国の政略はますます盛んだ。
やることは色々あるけれど、とりあえず英語を話さないと話にならない。これだけは言える。この文章もお話になっていないのはさておき。