ロマネスクの教会堂

図説 ロマネスクの教会堂 (ふくろうの本)
先日レビューした『大聖堂物語』の兄弟作品。その名の通り、バジリカ式教会堂から初期ゴシック――過渡期のロマネスク建築までを詳細に扱っています。相変わらず、と言うよりも輪をかけてフランスに偏りまくり。これだからフランス好き好き人種は。さてその内容は『大聖堂物語』より圧倒的に詳細であり、ヨーロッパの教会建築に興味のある人ならば、きっとじっくり楽しめるでしょう。その反面、少々内容が専門的、かつ比較的に難解なものとなっています。ぱらぱらと図像を楽しむなり、教会建築の各部名称を調べるなり、ちょっとした資料的な意味ではなかなか優秀な本ではありますが、読み物として楽しいかどうかと言われると悩まざるを得ません。ああ、なんてつまらないレビュー。

(10/50)