書生の小理屈——処女は如何に重要か

 とりあえず安穏と生きていける(ものの、誰かを養うとなると話は違う)世代の我々オタク男子組にとって、結婚のメリットは——という言葉が不適切であれば——結婚に向かう直接の動機付けはやっぱり少ない。結局のところ、今日男性が単独で入手しえないものは子どもだけ(単身者は養子も取れない)という話で。

 処女崇拝は合理的な選択の結果だなどと肩肘張って言いたいわけではないけれど、それなりに身も蓋もない理由は存在している。将来に渡って身を持ち崩さない程度の信頼性を求めるとすれば、これまで身を持ち崩していない人格のが今後においても比較的に信頼性が高いと判断したくなるのは人のSAGA。

 萌えるだけならアニメだのテクストの中にあるし、誰かとお話したければネットがあるのだ。いや、mixitwitterなんぞの普及で、オンとオフとの垣根が崩れまくっている今日、ネットだから人肌の温もりがない云々という理屈はわりと風化しつつある。想像以上にみんな適当にやっている。だから適当で済まない問題には、自然慎重にもなる。


 以前、ヒッピーが何故絶滅したかという話を聞いた。誰も子どもの責任を取れなかったんだそうな。