正規日本版と正規北米版と海賊中国版のあいだで


先日プリンセスチュチュのDVDを注文した。全26話、DVD6枚。普通にAmazonJPで探したところ一枚7200円前後。一方Amazonコムで北米版(英語吹き替え、日本語字幕)を検索してみたら、定価で一枚29ドル。送料入れても4000円は行かない。

この価格差はいったいなんなのだ。半額である。しかも、明らかに余分な手間が掛かっているのに。真面目に買う人が馬鹿みたいだ。(特典映像とかのことは知らない、でもそれを言い出したら、翻訳字幕こそある意味で壮大な特典だ)*1

ネット共有の権利侵害を正当化するつもりはない。批判には根拠があり、各種反論は苦しいものだと思う。ただ、自分はこんな乱暴な仕組みで販売しておいて、客側だけにけじめを求めるというのはどうなのだ。それはかなり筋が通ってないんじゃないだろうか。

繰り返しになるけれど、youtubeニコニコ動画P2Pソフトの類が各種メディアの売り上げに比較的大きなダメージを与えていることは疑わない。でも、それらについて倫理や権利やとやいやい言うのなら、販売側も自分の姿勢を見直してみたらどうかと思う。

ついでに、ネット共有は同時に、新たな需要の掘り起こしであるという主張にも、十分耳を傾けるべきだろう。なにせこの僕も、ニコニコ動画でチュチュを知り、あと一歩でAmazon.JPに注文するところだったのだ。実際にはTower.comで北米版を買ったのだが。*2

*1:国際マーケットを持つ米国製ソフトに比べ日本国内限定のため、単価が高くないと成り立たない、というのがもっぱらの言い訳らしいが。少なくともこの場合は通用しまい。

*2:実勢価格は$20を切っていた。結局支払いは日本版の1/3以下。http://www.tower.com/details/details.cfm?wapi=107056208