2006年大晦日イブ

今年も残すところ明日だけになってしまいました。と言うと何だか偉そうだけれど、明日を365回くり返すだけでまた一年が過ぎてしまうわけで。特に何をしたわけでないこの一年、サイトの方にも特別なこともなく、たまに大手サイトに捕捉してもらって人がたくさん来たり、vipperに捕捉してもらって(^ω^)がたくさん来たり、そんなこんなな日々でした。そういえばWeb拍手をつけたのは今年だったかもしれません。メッセージを送って貰えて嬉しいのにあまり返事も書かず、申し訳なく思っています。平に感謝感謝。


今年反響が大きかった記事と言えば、『君が望む永遠』ネタの、マブラブに思う2。要は「みんなキャラを考察するの大好きだけど、そもそも自分はいったいどんな偉いどこの何様だと思ってるんだろうなあ(というか、そもそも考えたことあるのかなあ)」というようないったいどんな偉いどこの何様なんだろう的記事でした。読者は神?冗談。のぞき見してるデバガメ程度の存在です。多元世界を上から眺めてる、とかそういう無駄に大がかりな妄想に取り憑かれてはいけません。モニタの前でニヤニヤしているのが本体。*1


Erogamescapeの引用もそれなりの反響がありました(ある意味最大の反響が)。以前は結構面白い場所だったのですが……今やあそこは言葉狩りとおべっかと同化圧力が横行する、まるで愉快な仲良し空間になっているようですね。「あなたの意見はわかりますが30点は低すぎます」。わはー。「ストーリーが尻切れトンボのような感じが受けられると思いますが、省略の妙と言ったところでしょうか」。わはー。嗚呼、素晴らしい公共言説空間がそこにあります。アレントさん、助けて。*2


京アニ関係の記事には魔王さまの煽りタイトルのおかげでたくさんのレスポンスをいただきました。基本的にべた褒めだったのに、「よくぞビシッと言ってやった」的な反応が多かったのが不思議です。REVさんには「nice fishing!」とか言われるし、何でかなあ。冗談はともかく『ふもっふ』で感動して以来大ファンなので、『KANON2006』は一発頑張って頂きたいもの。そういえば件のアニメーターさんにこのサイトの所在が知られてしまいました。ツインテールの萌え女子中学生なのがバレてしまいます。まいったなあ。*3


そんなこんなで今年の更新もお終いかなあという感じ。こんなサイトをお気に入りだと言って下さる皆さま、気が向いたとき暇つぶしに来て下さる皆さま、何の因果か偶然辿り着いてしまった皆さま、運悪くどこかで目にしてしまった記事を今も腹に据えかねている皆さま、重ねてお礼申し上げます。来年も相変わらず、折々に『シンフォニック=レイン』を褒めちぎることにしましょう。今後ともおつき合い頂ければ幸いです。よいお年を。



まだ未プレイの方はこの機会に是非。

*1:この言い方が引っかかった人は、村上隆夫氏の『メルロ・ポンティ』を。彼はいわゆる哲学者ではありますが、神も理性も死んだあとのカオスな思想界で、実に地に足の着いた考え方をする人です。そのテーマは「視点」と「世界」。見えるものと見えないもの。世界とそれを見つめる自分自身―つまり視点そのもの。ノベル読みとしては興味深い観点ではないでしょうか。あるいは俯瞰視座を持つならば、モニタの前でニヤニヤしている自分もまた要素に含めて総合してみるとどうかしら、という話。

*2:相対主義万歳系絶対主義者とでも呼ぶべきか、「それぞれの読み方は違うから評価はそれぞれ、意味もそれぞれなのです」と声高に主張する方々がたくさんおられます。まあその通りなんでしょうけど。でもそれを言いだしたらレビューの意味ないですねえ。なんで投稿してるんでしょう。極端な客観主義を装った極端な主観主義というものは一番厄介。

*3:正直言って、結局のところ、内容なんてどうでも良かったんだろうなあ、などとも思います。京アニが持て囃されていて何かムズムズする。そんな風潮があったところにあのタイトル。脱力してしまいますが、まあ世の中そんなものでしょう。「大釣果!」とか素直に喜んでおいた方が良いのかもしれません。やったあ。