FOREST

Forest

何とも言えないピアニスト、ジョージ・ウィンストンの綺麗なアルバム。彼はキース・ジャレットと違って演奏中に唸らないので、勉強その他のBGMにぴったりだ(私は彼ら二人くらいしかまともにピアニストを知らない)。しかしこの淡々とした演奏ぶり、本当に彼は人間なのかしら。実はロボットのような気がする。きっとそうだ、間違いない。そんなわけで? 本作にはあの恐ろしい『Autumn』ほどではないにしても、やっぱり乾ききった空しいメロディが盛りだくさん。ただしこのCDの選曲――なぜか五木の子守歌が混じっていたりするのはご愛敬――の中、TrouvadurやGraceful Ghostなんかが持つちょっと皮肉な、けれど凄く愛しい旋律は、ちょっとがつんとハートに来ます。Graceful Ghost! ああ、なんて悲しい言葉。