すべての歌をあなたへ

岡崎律子の命日はどたばたのうちに過ぎ去り、予約注文していたアルバムもなぜか届かず、こっそり泣く暇もなく6日になってしまった。亡き人は日々に疎く、自己嫌悪も雑事の中に紛れる。悲しいことだ。
ちなみに昨日は主の昇天。カトリック諸国では国民の休日だが、当然のことに日本はそうでないので、来週日曜日がそれに当てられる。ミサは信者ではなくとも出席できるし、それなりに癒し系なので、用事がなく家で寝ているつもりの人は、近くのカトリック教会に朝から行ってみるとよいかもしれない。
入り口辺りに置いてあるミサ次第の薄いパンフと、分厚い賛美歌集を借りて好きな席に座る。後は周りの人に合わせて立ったり座ったり、歌ったり唱えたり。最後に司祭に手を合わせて「祝福をお願いします」と言えば、祝福もいただける。いただいたからどうということはないけれど、何となく清々しい気分になるし、得だ。
いきなりなんだ、お前は宣教師かと言う感じがする。しかし実際のところ、「本」と言えば聖書に他ならないのである。たぶん、私たち本の虫と、キリスト教という宗教は、実はとても強くつながっている。いくぶん、その道が見えにくいだけで。


こんな風に思いこむところが、まったく宗教の恐ろしいところではある。が。