文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

周りの話を聞いているとなんだか読んでいるのが常識らしいので読む。400ページもない文庫のくせに800円もした。一ページ２円の計算。肝心の内容は小説なんだか近現代思想テキストなんだか内実告発なんだかどうにも最後までよくわからないもので私には難解に過ぎるというよりこれはわざとわからないように書いているのでありそもそもページ下部に挿入される解説からして本文を理解できる人間には全く必要ではなくそうでない人間には断然舌足らずなものだからどちらにしても結局ほとんど何の役にも立っておらず何よりこんなわけのわからん本におもしろいおもしろいと書評を付け褒め倒し数十万冊以上売った日本という国の構造こそ真に、いえ、私にはわかりませんでした。