アニマスにファンがいない話
アイマスは自分がプロデューサーとしてアイドルたちに関わる世界だけれど、アニマスにおいては赤羽根Pという登場人物がその役を担っている。
そうして我々をファンに近い視点に置きながら、物語はファンについてほとんど言及してくれない。
唯一、ファンの存在を実感できたエピソードが、既に引退している律子回のみという皮肉。
春香がクライマックスで背負い込んだ疑問をあの形で解決してしまったのが決定的だった。
彼女を応援しているはずのファンの存在は、すっかり蚊帳の外だ。
設定状、彼女たちはアイドルなので、あれはアイドルアニメだと考えるのが常道なのだろう。
ただ、たとえばラブライブと比較して同じ俎上に載せるとなると、いろいろ違和感も出てくるのではないか、そんな気がする。
☆ ☆ ☆
僕は無印からアイマスに入った口だけれど、ファンを意識させられた。
少なくとも数値として、オーディションに勝てば増えるし、負けると減った。負けが込むとファン人数1人とかにもなる。
夕方になると、ファンから変なメールが届くこともあった。幼稚園児が伊織に「おまえはさい高のおんなだ、卒えんしたらむかえに行く」と書いてきたのには爆笑した記憶がある。
ファン一号としての自分が、アイドルをプロデュースしていく。
僕が初めて手に取ったアイマスは、そういうゲームだったので、アニマスは大好きなアニメで、とても楽しませてもらったのだけれど、ちょっとだけ残念なのだ。
自分はあのアニメの中のいったいどこに位置しているのかなあとか、アイドルとして、恋路さえ諦めたあの子はどこ行ったのかなあ、とか。
そう、彼女たちは最後の最後に「プロデューサーさん、これからもプロデュース、よろしくお願いします」と言うのだけれど、これはいったい、誰に向かっての発言なのかなあ、という。
そんなことよりこれ見ようぜ!