かんなぎアニメが凄いんだが
何が凄いと言って、10話になっても全く展開しないストーリーである。忙しいあなたにも適した端的かつ適切なあらすじで各話を追い、適宜コラムで補足する。画像と文章は特に関連しないが個人的な好みは重く反映されている。
一話 神霊ナギ登場
美術部部員御厨仁が神木の切れ端で作った像にナギが降臨して自らを「産土神」だと名乗る。生憎、彼女の本体である?神木が切り倒されてしまったので彼女は弱体化する一方、地にはびこるケガレを自力で払えない。何故かケガレを見たり捕まえたりできる仁の家に住み着くことにした。
メモ:「ケガレを払うのが目的」だとか「神木が切られてケガレがはびこる」だとか、いかにもギャルゲ的設定が並ぶものの、これらの設定はまもなく綺麗さっぱり忘れ去られることになる。
二話 幼馴染みのつぐみ登場
仁の幼なじみ青葉つぐみが来訪。ナギと二人暮らしの事実を知られたので「腹違いの姉」であると誤魔化すことに。
メモ:可愛い幼なじみのつぐみはおひたしと卵焼き、及びおひたし入り卵焼きというレパートリーを持つ。
三話 ナギ、学園アイドルを目指す
神社が無くては信心が集められず弱体化を止められないとして悩むナギはアイドルになって人気を集めることを決意。つぐみに制服を借りて学園に乗り込むことに。まんまと学園アイドルになりすます。
メモ:妙にエロチックな学園の制服はどことなくノートルダム女学院の制服に似てるという噂。
四話 エロシスターざんげちゃん登場
街角に立ち道行く人の懺悔を聞く(有償)ローカルアイドルざんげちゃん。シスターのなりをしているのに実家はプロテスタントというデタラメぶり。実はナギの双子の妹みたいなもので、人間の少女に憑依しているらしい。どのカットを取っても無駄にエロい(敷居の先住民氏語る)。
メモ:普通シスターはカトリック。修道院だの聖人だのはまあカトリックか東方諸正教の産物だと思えば良い。とは言えプロテスタントにはシスターコスプレを勧める宗派もないとは言い切れないのがミソ。
五話 ナギとざんげちゃん学園アイドルの座を賭け争う
ナギをライバル視するざんげちゃん。色々悪さをし、「ケガレとかぶっちゃけどうでも良い」と言い切る。
六話 ナギとつぐみ、金のためにコスプレをする
ナギとつぐみがバイトするメイド喫茶に偶然訪問した仁。ナギの姿に萌え狂って恥ずかしい名セリフを知らないのかよ。後半の展開はシリーズでも群を抜く居たたまれなさを誇る。つぐみは相変わらず可愛い。
メモ:ナギのターンがひとまず終了。続く数回はつぐみがヒロインに。
七話 ナギ押し入れに籠もる
仁のミスに憤慨し押し入れに閉じこもったナギを引きずり出そうとメンバーが勢揃いするも効果がなかった。飽きたナギは勝手に出てきた。
メモ:もはやケガレとか完全に終わった!
八話 友人大鉄、ナギの素性を怪しんだ結果がこれ
仁の同輩大鉄、ナギと仁の関係が少なくとも姉弟ではないことを突き止める。胡散臭いナギに不信感を顕わにする大鉄、一方ご神木の切れ端を持ってきたのが大鉄だと知ったナギ。ついに「お前に仁は渡さん」「あなたのような人は神が赦しません」と怒鳴り合いに。
九話 仁のホモ疑惑解消のためラブコメをする
「大鉄と仁がホモかなんて聞けない」と大声でさけんだつぐみのせいで大鉄と仁はホモカップル認定されてしまう。誤解を解くには仁に彼女を作ればよいというざんげちゃんのアイデアで、仁はつぐみとざんげちゃんの両方から3回連続言い寄られる。胴が長くてちょっとエッチなつぐみは可愛い。
メモ:つぐみのターン終了に想像を絶する悲しみに襲われる。
十話 キャラソンのためにカラオケに行った!
みんなでカラオケに行く。仁の隣に座れないつぐみ、頑張って仁をデュエットに誘うも、最後まで成功せず。ホモ展開を引きずる作画に注目。みんなで歌う展開はアイドルへの伏線なのかも知れないが、この伏線にほとんど意味はない。
メモ:誰も幸せにならない回。辛うじて勝利を得たがパッとしないざんげちゃん、フルで歌い切ったが良いとこなしのつぐみ、むなしさだけが残った。
何クールの作品なのかは分からないが、どうやって終わらせるのか、全く想像がつかない。風呂敷を広げすぎて収拾に困る作品は沢山あるものの、広がりもしないままクライマックスを迎える本作は逆の意味で不安が一杯だ。目が離せない。