プロデューサーだから買うのではない
「それがプロデューサーの務めです」 冒頭の衣服の話ですが、実際に着用するのがゲームの中のキャラクターであるならば、 ダウンロードして特別な衣装を購入してあげたいと思うのはプロデューサーとして至極 まっとうな考えではないでしょうか。なんせアイドルなんですから。 http://plusd.itmedia.co.jp/games/articles/0801/31/news058.html
- 出版社/メーカー: ナムコ
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: Video Game
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ITmediaウィークリーアクセストップに絡めて、『アイドルマスター』と
今となってはそれが世に紹介される際には欠かせない「DLC売上三億円」が語られています。
半年でバーチャルアイテムが二億円売り上げたというのは考えてみればもの凄いことで、
データとして一般の注目を集めるには十分なインパクトを持つのでしょう。
しかし。
この売上数値はもちろん、様々な層のファンの投資の結果です。
けれど元を正せばそれは、作品そのものの「信じがたいクオリティ」にあるという単純な事実もまた、
数字と同じか、それ以上の重要性を持って語られるべきだと思います。
2005年アーケード筐体に生まれ、特に騒がれることもなく、先行きの危ぶまれた家庭用機器に進出。
今や、単なるアペンドディスクの発表が一般各紙にさえ取り上げられるほどの人気を誇るアイドルマスター。
その本質は2005年の発表から、少なくとも2007年初頭から、何も変わっていないにも関わらず。
『アイドルマスター』という作品はもの凄い。発売以来二年半の月日が経とうとも色あせない。
それは、信じがたいクオリティを誇る作品です。見た人は誰もが息を呑む。その美しさに魅了される。
美しさを言葉で表すメディアはこれまでにも色々あった。けれどアイドルマスターは違う。
そのステージを見れば、誰でも分かる。言葉は要らない。
このクオリティなしには、DLC三億円は達せられることはなかったでしょう。
こんなに多くのファンを集めることもなかったでしょう。
長引く不況の世の中、消費者は何時までも馬鹿ではない。
ネットで済むものはネットで、TSUTAYAで済むものはTSUTAYAで済ませる。
そんな小賢しい消費者の度肝を抜いたのは、『アイドルマスター』という作品のクオリティです。
きらめく舞台で、また逢える。
アイドルマスターが実現したものを、魅力的なヒロインたち、適切なシナリオ、素敵な音楽・・・ecc.と語る人はいるでしょう。
バンダイナムコの成功の秘訣は、巧妙なDLCのシリーズ価格、声優を押し出したライブ戦略、と分析するシンクタンクもあるでしょう。
でも僕は言いたい。アイドルマスターの成功の秘訣は、まさに
このきらめく舞台を、ある美の形を、仮想の世界に具体的なものとして生み出した、
その圧倒的なクオリティの実現に他ならないと。
僕はプロデューサーだからアイドルマスターにお金を払うのではない。
プロデューサーだからPCを新調するのでも、AV環境を整えるのでもない。
アイドルマスターという作品が優れているから、そのためにお金を払う。