Ghost of the Phantom

大きく二つに別れる『ファントム』の物語、その結末の片割れ「ファントム」は、はっきり言って偉大でした。すべての愛するものを切り捨てて、闇の世界に君臨する亡霊となる。この迫力はちょっと真似できません。
対称的な展開を見せるもう一つの結末「日本編」。愛する多くのもののうちからただ一つを選ぶことだけが許されますが、それでも完全な幸せに手が届くどころか、吹き飛びそうな儚い日々を手に入れるところで終わってしまう。
当然と言うべきか、前者の結末の方が人気は高い。しかし、真面目に考えてみるとやっぱりどうしようもない結末です。スッキリするけれどお先真っ暗。反対に後者は人気は無いにしても、一応ハッピーエンドではあるのですが・・・。
Black Lagoon』が『ファントム』のやり残した仕事を片づけてくれることを祈っています。とはいえブラックラグーンにおいてもまた日本編は消化不良の気味があり、うむ、この日本という時空間の解析こそ至難なのかもしれません。