なんとなくソワカちゃん

おたく界隈ってキリスト教に代表されるような舶来の宗教を信じない傾向にあるわりには、エヴァとかマリみてとかみたいに一種のスパイス的な要素で使うのって好きですよね。エヴァは一体全体何が福音なのかよく分かりませんでしたし（しんじ君の開き直りを見てみろ、あれはとってもいい話だ、って意味で比喩的に福音なんだと言われたらそうかなーとは思いますが）、マリみてに至ってはのの様あたりとマリア様を混同しているのではないかとさえ思います。持ち歩いているロザリオも本来の用途で使用される気配は一切なく。

実際、キリスト教をモチーフというか、物語の彩りにしたおたく作品ってけっこうあるわけです。そうしてみるとおたく読者はけしてキリスト教が嫌いなわけじゃないようにも見えますが、かといってキリスト教自体に興味を持つという人は非常に少ないように思えます。ネット等での言及を見ても、牧師と神父の違いを理解していない人は多そう。結局、一種のファンタジーなんでしょうね。現実を逸脱するための手頃な舞台装置。この科学万能の時代においてさえ、神学は大学の一学部を形成する学問だという事実はわりと忘れ去られている気配。

いや、『キラ☆キラ』のストーリーを小耳にはさんで少し思っただけで、特に結論もなにもないのですが。でも、もし興味がでたならば、勉強してみる価値はあると思います。キリスト教。元はといえば（中途半端にリアルな）嘘くさい話なわけで、それをいかに本物らしく説明するかについての（実に二千年ほどの歴史を持つ）一種の衒学です。ラノベ書きなんかの人にもためになるんじゃないでしょうか。何せあの理屈屋のギリシア人まで改宗させちゃったんですから、凄いものだと思いますよ。

おまけ。

相変わらず無駄に高い情報密度と互いをノイズ化する情報断片のバラエティを誇る護法少女ソワカちゃんの最新作。
さっぱり意味はわかりませんが、この作品が描いている宗教が仏教ではなく、日本教だということは分かります。