■
考えてみると本気で最初から最後まで好きという作品はとても少ない。それでもってそんな好きな作品を誰かに勧められるかと言えばこれも非常に怪しい。自分の中では確固たる理由があるようなないような、本気でそれを道筋たてて説明できるかと言えばまた怪しい。結局のところ好みというのは絶対的なもので、クモがいかに有用かを説かれても僕はきっと彼らを好きになれない。そういう理屈もわかるのだけれどそれでも嫌いなものはダメで好きなものは良い。でも好きだけれどダメな作品もあるしややこしい。
好きで良い(シンフォニック=レインとか)
好きでダメ(AIRとか)
嫌いでダメ(家族計画とか――でも茉莉は俺の嫁)
でもこういうダメも好きも混じり合った色々な作品を読むという経験の先に今の僕の判断というか認識というか好き嫌いがあるのだろうから、つまるところ僕の趣味の中の線引きゲームなのかもしれない。他人の趣味の線引きゲームとぶつかるとちょっとしたいざこざが起こったり。国境策定作業というか外交ゲームに発展。ディプロマシーが得意な人とか強そう。