一方にはのどかなことを言っていては殺されてしまう現実があり、他方には彼岸の現実の法則を批判しながら、そんな現実を見てみぬふりをする現実がある。仏教の悟りが正しいという人はインドで仏教が滅んだ様を見ればいい。本質的には相手を殺すか自分を殺すかの違いでしかない。うっかり悟るくらいなら死ぬまで苦しんで生きるという人もいる。苦しんで生きるより諦めるほうが楽という人もいる。どちらにせよ生きることは苦しいらしいが、人類はこれまでのところすすんで絶滅せずにいる。