いまだTraumend

ローゼンメイデン・トロイメント 第6巻 [DVD]

ローゼンメイデン2のタイトルのお尻についている一節。
aの上にはあのチョイチョイとしたのが付いてトロイメンと読むらしいというのは分かったけれど、意味がさっぱり分からないのでドイツ人に聞いてみるとsognandoイスト!イッヒッヒとか言ってたのでつまり「夢を見ている」ということらしい。

とすると『Rozen Maiden Traumend』は「ドリーミング☆ローゼンメイデン」なる素敵タイトルですか。ははあ、ならあの真紅がぐうぐう寝てるシーンから始まり庭で皆で遊び、薔薇水晶乱入でぐだぐたになって最後に彼女が目を覚ます、というEDテーマはそのままこのタイトル、というか今シーズンの要約なんですなあ。*1

第一部というか無印ローゼンメイデンが純くんの悪夢だったのは明確だったけれど、そうすると二部は真紅の夢の話で、だから八割方ボケボケ遊んでるしお父様は出てくるし何だか筋が通ってないように見えるのも夢の話だから道理なのかしらん。*2

「行きましょう。くんくん探偵が始まってしまうわ」で締めくくられる、あの素晴らしく何もかもがグダグダな結末も、こうなるとどこかピッタリ来てしまうこの不思議。こっそりテレビに映るサブタイトル「人形たちの鎮魂歌」なんてもう、完結編第三部の予告にしては悪戯が過ぎるというものです。*3

それにしても戦闘シーンとか特にですが、上手な制作元だなあと見直すたび感心。何よりも何を描きたいのかがはっきりしているのは偉い。京都アニメーションにかまけて他の制作元を馬鹿にしておりましたが大反省。脚本が書けるスタジオは他にもあった。良かった良かった。がんばれ日本アニメ。

*1:悪夢です。ひどい皮肉です。しかし現実はもっと酷いというダブルの皮肉の恐れも。ただしその方が一本の作品として美しいと僕は思いますが。

*2:だとすると現実はあの、一部のあのウワンな結末を引きずっているはずで、けっこうシビアです。なおさら彼女は『Traumend』においてドールが自分の目的を持てること(むしろ持つべきであること――その良し悪しはもちろん)を確認させてくれましたから、その意味でお役ご免である可能性も高い。実際「続編でなければ許されないコンセプトだった」と意味深な監督の発言があったとのこと。

*3:「行きましょう、始まってしまうわ」というセリフで締めくくりながら、画面にこんな予告タイトルを散らつかせるところに、制作サイドのきっちり終わらるぜという意志を感じざるを得ません。それも一部であの構成を見せた彼らのこと、おそらく妥協の余地のない厳格なそれを持って来る気配です。萌えアニメだなんて言って馬鹿にする人々には目に物を見せてくれるでしょう。麻生大臣も大満足?