信じられない(but)

ひと言でいわゆるバッドエンドに他ならず。何というか「こんなはずじゃなかった」感がひしひしと。まずもって選択肢が一切ない状況というのは、普通に考えてデジタルノベルの利点を放棄しまくっているとしか思えないのですが、それを踏まえた上であの結末が用意されているのであれば、単に「次作を買って先を読み進める(y/n)」という選択肢が反則気味に今初めて僕の前に提示されただけなのか、あるいはそういう次元を越えたレベルで、目に見えない分岐とオルタナティブが既にきっちりあの町のどこかに立っているのか。
ただ少なくとも、アレがバッドエンドだと感じる以上、僕の心のどこかにはグッドエンドの見取り図が描かれていたのでしょう。そしてそれは作中で『僕』が何度も叫んだ「信じたい/信じられない」問題への処方と無関係なはずはなく。ならもし僕が目で追った物語、その「選択」は失敗だったとすれば。
いったいどうして、こんなことに。を知るために、続きを読まざるを得ないのでしょうなあ。願わくば、著者の人が世界にハッピーエンドを信じていますように。