とらかぷっ

とらかぷっ!廉価版
ちょっwwこれ名作www
以前から、どうしていつも学園ものはどいつもこいつも前半掛け合いギャグ→中後半シリアスという特に必然性のない定番パターンを繰り返すんだろうと、半分以上うんざりしながら思っていましたが、なるほど、彼らはこれがやりたかったわけですね。軽妙に見せかけておいて、実は結構真面目で純粋。いやはや、確かにこれは真似したくなる。できそうな気がする。かと言って人に何か主張するほど物を深く考えたことはないから、文章自体は真似できない。とりあえずは形式だけでも、ということになるのでしょう。腑に落ちました。
嫌味はともかく面白いです。この手の見た目に地味で素直なテクストは、燃えだのなんだのの盛んな今日、あまり受けないのかもしれませんが――だからこそ、その背後にしっとりとした強い思いを展開できるのだ、ということを教えてくれる作品です。いや、逆かな。裏がなければ表を派手にするしかないわけで…などと、夏葉シナリオを読みながら。「ねえ、それでも探すの?」「わたしは、探したい」の流れの素直さは、デスメタを聞きまくった後のバラードのように心に沁みます。