物語浴

しかしまあアニメにせよ漫画にラノベにせよ、こんなに定期的に思想を含めたあらゆる創作が若者に対して供給され続けている国は日本の他にないでしょう。これは実際凄いことだと思います。何が凄いのかはちょっとまだわかりませんがとにかくこれは凄い。反面「それらに押し流されて古典名著の類が手に取られない」という愚痴も聞かれますが、そういうものを手に取る人は最初から手に取りますし取らない人は頼まれても取らない。それどころか「これはこれこれからの引用で」なんて物知り風に語る人がいるおかげで読書人口を押し上げている気配もあって。それはないかもしれなけれど。結局何かと言えばそれぞれおたく創作の著者はどういう形にせよその作品を制作するにあたっての参照・参考文献リストを提供してくれると読者としては色々楽しみが増えるし生産的なんじゃないかなあ、という。ハルヒの場合こっそり長門さんがやってますけれど。いいなああれ。彼女の持っている本って重みがあるんですね。物理的に。OPで挿入されるコトンと落ちた本のページがざーっと捲れるシーンなんてまさに知識とは何かを視覚的に表現しているじゃありませんか。電子書籍にすると本が売れないなんて話がありますが僕は買いますね。ハードカバーをひざに載せて読む喜びというのはあなたやみつきですよ。本当に。こう、背表紙がじんわり温まってね。ラノベじゃ無理。