パスタ・サーキュレーション

ある個人のパスタに対する嗜好は比較的簡素なものから次第に複雑なものへと変化するが、およそ最終的には極めて簡素なものへと至る。言い換えるならば誰でも初めはインスタントのミートソースやナポリタンからスタートし、次第に具材に凝り始めてシーフードだの和風だのなんだのにダイコンおろしをかけてみたりもするが、そのうち面倒くさくなってペペロンチーノばかり食べるようになるのである。この傾向は社会学者であり経済学者としても有名なパレートが発見し、パスタ循環理論として定式化した。当然嘘っぱち。しかしパレートもうっかり「革命などない、農民はアホだ」なんて言わなければ社会学会からその名前が抹殺されることもなかったろうに。気の毒で仕方がない。