ブックオフ訪問 顛末

近くにブックオフが出来た。便利でいいなあなどと思っていたら開店記念100円均一セールなどというものまでやっているらしい。素晴らしい。いつまでも続けて欲しいがそう言うわけにもいかないだろうと覗きに行く。目的はゴルゴ13である。
しばしば暴力的で破廉恥でブリーフ一丁、長く続いているだけが売りの男性向けコミックだと誤解されがちな彼の作品だが、実のところダダダーッでズガガガガーンな漫画である。友人の一人はギャグマンガだと思っていたくらいだ。違う。長く続くにはそれだけの理由があり、例えばサザエさんには、サザエさんには、一体何があるのだろう。違う。
連載はとうに100巻を越え、先日134巻が発売された。つまらない漫画がこれほど長く掲載されるわけがないのである。だいたい作者のさいとう・たかをはこの前画業50周年を迎えたそうだ。50年というのは大変なことで、あと倍すれば一世紀、二十倍すれば千年紀。違う。
そうゴルゴ13は面白いと言おうとしたのだった。職業テロリストが主人公の水戸黄門だと思えば分かりやすいものの、彼には思想信条というものがないらしいので時折善玉も殺す*1。困った先の副将軍様である。
スタイル的には時事知識をバックボーンとした読み切り型ストーリーで、稀に以前の登場人物が出てくることがある以外、各話にほぼ関連性がないため、どこから読み始めても面白い。面白いだけでなく、時事問題の側面を見ることもできる。そしてゴルゴのモテモテぶりも。
そんな優れた娯楽教養漫画であるところのゴルゴ13を探してブックオフに赴いた私だが、どういう訳かモルダイバーのコミック全3巻を発見し悦に入って帰ってきたのであった。ああ神さま、できることならもう少しだけ、セールを継続させて下さい。

*1:ことに40〜50巻付近がひどい