少年ハリウッド10話がすごい理由

 アニマスで言うところの15話、生っすかサンデーの正統進化系。もっとさかのぼるとたぶんマクロス7アニメ未公開話オンステージの系譜。

 前々から地味ながらやけに良く出来たアニメだなとは思っていたものの今回に至っては感動的というかよくできすぎた脚本・構成におののく。原作・脚本・シリーズ構成・作詞まで一手に引き受ける橋口いくよ。この人いったい何者だと恐怖すら感じるレベルである。



1)アニメのライブ回として普通にすごい
 1話の中になんと4組のライブシーン(MMDめいたものを含むと5組)がある。たいへん良く動く上にカメラワークまで凝ってあって、普通ならどれか一つだけでも満足できるレベル。


2)説明もないのにわかってすごい
 「さえない少年ハリウッドの面々が急に中堅どころっぽい音楽番組に登場することになった」という唐突な(彼らにとっても、視聴者にとっても)シチュエーションを、アバンで語るでもなく描写。

 しかも少年ハリウッドは登場5組のうちの1組にすぎず、女性アイドルや演歌歌手、人気男性シンガーなどに混じって、番組中盤にさらりと出演する。これがどの程度の音楽番組で、彼らは現在どの程度の存在なのかという状況が、これまた説明は一切ないままに実感させられる!


3)話は進んでないのに進んでてすごい
 1話30分まるまる使った音楽番組を見るだけ(文字通り!)の回なのに、つまらない仕事ばかりをしていた前話と比べると、少年ハリウッドがなんかいきなりとても前進した!


■結論
 とりあえずこの回だけでも見ておいて損はないと思う。後学のために。