2005-03-22から1日間の記事一覧

 シンフォニック=レイン この嘘だらけの世界で

SR

ではなぜ、私たちは『愛』だけを信じるべきなのでしょうか。真実のない世界で、どうして『愛』だけが、物語を結末に導くことができたのでしょうか。正直に言いましょう。私は、この部分に明確な結論を下すことはできません。 ただ、それこそが『シンフォニッ…

 愛がなければ、全ては空しい

SR

トルタエンド以外のクリスの選択は、常に彼に「許し」という行動を行わせていたことに注目してください。例えばファル。例えばリセ。フォーニエンドの描写さえも、『愛』ではなく、「許し」なのです。クリスはトルタとの『愛』を選ばず、常に「許し」を与え…

 ”この世界”の嘘と真実  それは私たちの世界の真実

SR

雨は、偽りでした。なのに、雨が、真実を教えてくれた。でも、その真実とは、気づかぬ限り嘘でした。私たちは気づかない限り、一生でも「嘘」を「真実」だと思い続けてしまう。そこに「本当のこと」があるとしても、それがわからなければ意味がないのです。…

 ――『僕は、アルが好き』

SR

はい。これこそが、『シンフォニック=レイン』最大の「嘘」です。彼は「本当はトルタが好き」なのです。なのにそれに「気づかない振り」をし続けているのです。そう、この物語で最大の嘘つきは、トルタではなく、クリスです。だから、彼がその嘘を暴かれな…

 ではいったい、「何が」おかしいのか ――そして「誰が」偽っているのか    Natale

SR

納得がいかない。どうして、アルを思い続けたら、こんな結末になってしまったのでしょうか。そう、そこには間違いなく、まだ何か、極めて重大な嘘が残っています。だから、この疑問は、「結局、クリスは誰が好きなのか」という疑問にこそ、置き換えて考えら…

 端的に言いましょう

SR

・フォーニエンドで、最後にクリスの側で微笑んでいるアルは、トルタです。奇跡など、起こっていません。どちらかといえば、呪いです。アルは死にました。それでもトルタは、アルの振りをし続けるしかない。フォーニエンドとは、『シンフォニック=レイン』…

 私はこう考えました。

SR

・da capoとは「初めに戻ってやり直し」という意味を持つ→実際に、思い出すと、da capoはどれもこれも何か問題があり(そうでしょう?)、最終的にal fineに辿り着くまで何度も「初めに戻ってやり直」さなければならなかった。da capoに含まれるエンドは、そ…

 私がフォーニエンドに対し、抱いた数点の疑問

SR

・それはなぜ、「da capo」内に存在するのか・それはなぜ、「ゲームクリア」と叫ばれないのか・そこではなぜ、他のエンドと同様、「星空を飛ぶ光」が描かれたのか・なぜそこだけで、アルが甦った――すなわち「奇跡」が起こったのか

 シンフォニック=レイン考察  「Erogamescape」投稿より

SR

これまで色々と試行錯誤してきた「考察」、あるいは「読解」が、一通り結論付けられたと考えます。そしてそれがつまり、この作品が持つ意味であり、テーマであるとも。ただ、まだわからないことはありますし、まだまだ読み解けたとは考えていません。けれど…

 新約聖書入門

たとえ、人間の不思議な言葉、天使の不思議な言葉を話しても、愛がなければ、私は鳴る銅鑼、響くシンバル。たとえ、予言の賜物があり、あらゆる神秘、あらゆる知識に通じていても、たとえ、山を移すほどの完全な信仰があっても、愛がなければ、わたしは何も…