「月がきれい」について雑感

 
true tears』DVD7巻ふろくの西村純二監督のコメント、これ好きなんです。

true tears」は、少しわかりにくい作りになっているかもしれない。シナリオ、コンテ、さらにラッシュフィルムの段階でも物語と感情の説明として必要であると判断され挿入されていた多くのシーン、台詞を編集段階で削除した。さらにいくつかのシーンは時系列をいじった。当然その方が、フィルムとしての完成度が上がると判断したからだが、もう一つ、このフィルムを観てくれる方への謎解きへの参加を期待したからでもある。


 謎とはもちろん登場人物達の感情の事である。思春期の恋愛、友情そして幾ばくかの哲学的共感と反発を含んだそんな彼らの心の中を一緒に探検してほしいと思ったからだ。しかし、ならば観てくれる方に物語を理解してもらうために、そんな場面や台詞の代わりとなるべき推理の寄る辺となるべきものが必要になる。それは画面の雰囲気であり、キャラの微妙な表情の変化であり、かすかな音であり、重層的に作り込まれた台詞であるはずだ。

 謎とはもちろん登場人物たちの感情の事。月がきれいにもそっくり流用できる内容だと思います。主人公小太郎とヒロイン茜の気持ち然り、それぞれを取り巻く人間関係然り。true tearsと比較してプロットがより単純化された(てると思う、まだ序盤だけど)分、よりエッセンシャルにこの謎について取り組む作品になっているように感じます。それにしても「謎とはもちろん登場人物達の感情のことである」なーんて言っちゃう西村監督。なんたる文化系! 文化系っていいよね・・・。

 じゃなかった、冒頭地味すぎるのと新海さんっぽい絵柄でなんとなーくスルーされてる気配のある『月がきれい』、じわじわ来てるっぽいので今から追いかけようかなって思ってる人はぜひ。いや、僕もちゃんと見出したの4話からなんですよ。

アニメ『月がきれい』がすごい


 true tears以来の当たりの予感がする恋愛ものですよ! おっさんはみんな見るべきです。敷居さんちで見たらおっさんが揃ってギャーとかグワーとかもうやめて過呼吸になるとか言い出して試聴中断したけど。こっそり家で見ようね。

 「中学三年の文芸少年が短距離陸上のクラスメイトを好きになる」という実際それ無理筋ちゃうんという設定。だけど、この男の子がちゃんと自分から距離を詰めていくんだよね。つたないながら的確に。そりゃこうでもなきゃ体育会の女子を文化系男子が射止めるのは難しいだろうなと思うから、その意味で説得力。まあ、果たしてこういう中学三年生の陰キャの男の子がいるのかどうかについては、もう、それこそファンタジーなのかもしれないけど。

 作品の魅力。上にも書いたけど、主人公がちゃんと意識して自分から動くこと。好きな文学の言葉や、よき助言者のサポートがあるにしても、これはとても立派。一言で、きちんと「主人公」してる。どこかの外国の人の言葉を借りれば、「自分の人生にイニシアチブを持っている」。とても気持ちいい。アニメにはこういう主人公、案外少ないんじゃないかと思う。

 そして、言うまでもなくヒロインがかわいい。すごく緊張しいだけれど、気心の知れた人にはけっこうぞんざいに振る舞う! これはリアリティですよ、ね。人見知りって設定はありがちだけど、いつでもどこでも小声で話すみたいなキャラは多いけど、こういう描写はやっぱり少ないと思う。だからこそ、同じ部活の男子にはぜんぜん物怖じせずに受け答えする彼女が、主人公とはいつまでももじもじもじもしロクに口もきけないって姿にキューンと来てもうたまりませんよ。そんな子が四話で素になって癇癪を弾けさせるんだからなおさらうわーもうたまりませんかわいい。あ、この文章書いてるの40前のおっさんです。すみません。

見よう。↓


最新話とダイジェストが見られる親切きわまりない公式サイト
https://tsukigakirei.jp/movie/

コンテンツ力の低下した恥のCの雑感

 最近アイマスのCDろくに聞いてないしPS4も持ってないしデレステも邪魔臭がって遊ばないしミリマスなんかログインボーナスすら貰いに行かないレベルで今や「俺も昔はバイク乗ってたんだぜ?」とか言うおっさんくらいダサい状態になってるはじCですが皆さんご機嫌いかがでしょうか。だってあんなに「アイマスライブにオタ芸なんて・・・汚らわしい」とか言われてたのに今ではすっかり声優に向かっておたく棒を振り回すのが普通のというか主流の楽しみ方になってるみたいでほんと隔世の感がありますね。アイマスこれからどこへ行くんでしょう。個人的な望みとしてはディアリースターズのアニメ化です! デレマス2期とかやってる場合じゃないと思います! ただしデレマス二期がまさかのバトルアスリーテス大運動会展開になったら喜びます。オチがないので最近だらだら流してるCDおすすめ。

 やっぱり律子CDに外れはだいたいないんだけどこのぷちマスのこれが特にすごくいいよね。Q&Aがいいね。なんかポルノグラフィティっぽいらしいけどいいね。歌詞で妙な理屈をこねるとことかアイマス曲でたまにあるアレで好きです。逆説的にフリーとかなんかそういうやつ。

PETIT IDOLM@STER Twelve Seasons! Vol.11

PETIT IDOLM@STER Twelve Seasons! Vol.11

 クローゼットファッションラバーだ! いやぷちマスってどことなく無印のというかアイマス2以前の香りがする気がして好きなんだけどこの美希って完全に昔の美希だって気がするよね! 最近のミキミキはちょっと個人的になんか残念でね、ほら今の美希は真に殺意を覚えさせたりたぶんしないからね。そういう美希もよかった。

PETIT IDOLM@STER Twelve Seasons! Vol.9

PETIT IDOLM@STER Twelve Seasons! Vol.9

 ロイヤルストレートフラッシュとかもうなんかスペードのブラで凸って感じでね、昔のいおりんの面影とかどこかなー遠き山の彼方かなーって感じなんだけどもとのいおりんはだいたいできてない我が儘ガキって感じでけっこう邪魔くさかったからこれはこれでいいよね。いやあの我が儘ガキがこう・・・うさちゃんとかいろいろで少しほらあれするのがね、ほろってくるっていうか、いおりんのお話は普通になんかいい話だったよね。いおりんは基本ろくでもなかったけどね。

THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 04 アイドルマスター ミリオンライブ!

THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 04 アイドルマスター ミリオンライブ!

 ミリオンCDは全体的にキャッチーでけれん味控えめで聞きやすいんだけど歌声がぜんぜん見分けつかないからソロ曲が基本のライブシアターパフォーマンスとライブシアターハーモニーがいいと思うんだ。だってほら初代だってオーディションで延々聞きまくった結果やっとああこの声はりっちゃんでこっちは下手な春香さんとか聞き分けられたしいきなり37人とか増えてるからまとめて聞いても聞き分けられないのはふつうだよね。普通普通。結論としてperformanceとharmonyの中から好きなキャラのいるCDを買うとだいたい満足できるのでおすすめ。

アイマスPSとやらが出たらしい

 「OFAのやよいエンドは、わたしお金もないし頭も悪いから高校行かないとか言ってたやよいが、どこの高校に行こうかどんな部活があるかなって楽しみにするエンディングで、一瞬いい話だなーって思うけどこれOFAだからやよいお前は高校生にはなれないんだよ永遠に」みたいなことを妻が言ってて、一方で今回のアイマスPSも永遠に合宿だと聞いて、一年で何もかもおしまいだった無印アイマスの反動がいまさら強すぎるのか、あるいはアイマス初代の時間はもうずっと前に止

ミリオンの新しいCDにネガティブな感想を書く

 ミリオンライブの新しいCDを聞いて思ったのはアイマスCDのトークはいつもながら面白くないなということで、そんないつもながらの感想をことさらに反芻するはめになったのは今回の2枚のトーク内容がたぶんいつもよりも面白くなさが際だっていたからであった。面白くないというか誰得というかうーん。翼ちゃんが集団行動に馴染めず勝手な行動をするせいでメンバーに軋轢が生じてしまったけどよく考えたら彼女なりの思いがあっての振る舞いだったな酷いこといってごめんね! ユウジョウ! みたいな感じでさー、うーん。だって本気で喧嘩させるつもりないじゃん? 喧嘩させたらプロデューサーのみんな怒るから喧嘩なんてさせらんないじゃん? だったら最初から喧嘩なんて茶番だし不要なんじゃないのって。これまでいっぱい爆笑トークを産みだしてきた律子いるメンツなのにどうしてこんなに不毛に。キャスティングミスかな。

 初代メンバーの扱いが難しいよね。あの有名アイドル天海春香さんが冗談で済まなくなってしまって、星宮いちご先輩くらいなんかこう扱いが難しい。あとミリオンのアルバムはシンデレラのに比べて強烈におかしな曲がないおかげでだらだら流して再生できるからいっそトークはなくても良いんじゃないかって思う。マスターアーティスト3にトーク付けてこっちのトークをなくしてあれば僕的にはベターでしたね! あとマスターアーティストにはフィナーレちゃんとつけて! フィナーレ!

シンデレラガールズ23話の感想

 いやー面白かったですね。ニュージェネ三人娘それぞれの名演がまず素敵だったし、島村の内心の吐露はそりゃいつか来るだろうなって思っててもやっぱりああ来たかーって感慨深かった。分かりやすくクライマックスというやつ。
 明白に第1話と対比されてるのも面白かった。あのとき四季の花々が一堂に会していた公園は寒々しくて、プロデューサーは邪魔者扱い、しぶりんは全然迷いがない。あんなに素敵だった卯月の笑顔はどこへ行った。
 12時で魔法がとけて、お城から逃げ帰った卯月を探しにきたのはチームメイトで、でも「待ってるからね」とかいって帰ってしまう。「連れて帰らないのかよw」みたいなコメントは穏当だけど、迎えにきたのはチームメイトであって王子様じゃないから仕方ない。
 つまるところシンデレラガールズのアニメはここへ来て『シンデレラ』からズレてきてるからひょっとするとこれはお城で末永く幸せに暮らしました、ではなく、ありがとうございましたでまっすぐエンドもワンチャンあるという・・・ないな。

 いずれにせよ、いろんな魔法が一気に解けたことを示す回だった。あとは、カボチャの馬車もガラスの靴もなしで、島村が上手にお城まで歩いて行けることを祈ろう。